黒板や地面などに描くチョークアートにも使用でき、学校教材としても人気の高いオイルクレパス。オイルパステルと聞いてもピンとこない方も多いかもしれませんが、日本人にとって馴染み深いサクラクレパスも実はオイルパステルの仲間です。
しかしオイルパステルは種類も多く、クレヨンとの違いも曖昧でどれを選べばよいか悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。そこで今回はオイルパステルの選び方を解説するとともに、おすすめの商品をランキング形式でご紹介します。
目次
この記事でおすすめする商品
さまざまな表現ができる！「オイルパステル」とは
オイルパステルはクレヨンの主原料である着色顔料・ロウに、液体油と体質顔料を混ぜあわせて製造される油性固形画材です。油分が多いことで一般的なクレヨンよりもやわらかいため伸びがよく、描きやすい画材として親しまれています。
オイルパステルの発祥は日本で、1925年にサクラクレパス社がクレパスという名称で初めて発売。その後海外でも製造されるようになりました。ちなみにオイルパステルはスクラッチ技法や重ね塗りなどで表現の幅を広げることができますが、そのほかのパステルと混ぜて使うことができないので注意してください。
オイルパステルの選び方
オイルパステルを選ぶ際に重要な5つのポイントを見ていきましょう。
使う人や用途にあわせて「種類」を選ぶ
オイルパステルにはクレパスやカランダッシュなどの種類があります。種類によって描き心地が異なるので、使用する人や用途にあったタイプを選んでください。
お子さんが使うなら、軸が太く持ちやすい「クレパス・パッセル」
サクラクレパスの「クレパス」やぺんてるの「パッセル」をいうオイルパステルは、学校教材として活用されることが多い画材です。お手頃な価格で基本のカラーを揃えることができるため、初心者の方にも適しています。
また、「クレパス」や「パッセル」は単色での販売もしているので、なくなった色を買い足すことも可能。また、お子さんが使いやすいように軸が太く作られているので、小さな手のお子さんでもお絵描きがしやすい特徴があります。
本格的な絵画や画材を選ばず描きたい方は、高品質で描き心地や伸びが良い「セヌリエ」
セヌリエは1887年にルーブル美術館の向かいのセーヌ川左岸に創立されたマガジン・セヌリエというお店から始まった老舗画材店です。そんなセヌリエのオイルパステルは、固めの質感と伸びやすさが特徴。細かな色の表現ができ、ワンランク上の絵が描けます。
セヌリエのオイルパステルはかの有名な画家、ピカソも愛したと言われる有名な商品です。一生ものの高価なオイルパステルなので、上級者に適した商品と言えるでしょう。オイルパステルの扱いに慣れてきた方におすすめですよ。
チョークアートをするなら、発色に優れ色鮮やかに描ける「カランダッシュ」
カランダッシュは1915年に創業した鉛筆工場を前身に持つ、スイス最大の筆記具メーカーです。カランダッシュのオイルパステルは質のよい顔料を原料に、優れた品質を実現しているのが特徴。伸びのよさから描き心地にも優れ、ぼかしなどの技法を用いるのにも適しています。
カランダッシュや前述のセヌリエは、優れた発色を持っていることから描くものを選ばないのも利点のひとつ。陶器やダンボール、金属からプラスチックまで幅広く描くことができ、チョークアートに使用するのもおすすめです。
使う人にあわせてオイルパステルの「固さ」をチェックしよう
オイルパステルは商品によって固さが異なります。オイルパステルの固さは描き心地を左右するポイントなので使う人にあった固さの商品を選びましょう。
お子さんや初心者の方が使うなら、伸びがよい「やわらかいタイプ」
オイルパステルの利点は油分を多く含有することで生まれる質感のやわらかさです。伸びがよく描きやすいため、どんな方でも扱いにくさを感じることなくお絵描きが楽しめます。力を入れなくてもスイスイと描くことができるので、小さなお子さんにもおすすめです。
「クレパス」や「パッセル」はやわらかいタイプのオイルパステルで、軸が太く作られています。太軸はお子さんが持ちやすい反面、大人の方が使用する際は力がかかりすぎて折れてしまうことがあるので注意が必要です。色の伸びがよいことで、服についてしまいがちな点も注意しましょう。
大人の方が本格的に楽しむなら、細やかな色表現ができる「固めタイプ」
やわらかいタイプのオイルクレパスでは思った以上に色がついてしまうため、細やかな色を表現するのは難しい傾向があります。一方固めのオイルパステルは色がつきすぎることが少なく、細やかな色表現が行えるのが利点です。
固めのオイルパステルは国内よりも海外のメーカーでよく見られます。海外製のオイルパステルの中には陶器やプラスチックなどに描けるものもあるので、オイルパステルで作品作りをしたいという方にもおすすめです。
円柱や正方形など、持ちやすく描きやすい「形状」のものを選ぼう
オイルパステルは商品によって軸の太さや形状が異なっています。サクラクレパスの「クレパス」やぺんてるの「パッセル」は軸が太めでお子さんでも持ちやすい形状を採用していますが、大人の方は力がかかりすぎてしまうことがあるので注意しましょう。
オイルパステルの形状で多い細めの軸は力加減ができる大人の方が持つ分には扱いやすいですが、お子さんの場合は折ってしまうことがあります。お子さんが使用する場合は折れにくい角柱や正方形のように角がある軸を選ぶようにしましょう。
色の表現にこだわるなら、たくさんの色を重ねて描くのが◎「色数」を決めよう
オイルパステルはセットで販売されることが多いですが、色数は商品によって異なります。本数が同じでもパステルカラーを揃えたセットやメタリックカラーを揃えたセットなどがあり、初めて揃える方はどれを選べばよいか悩んでしまうかもしれません。
初心者の方が揃える場合は、20～50色程度のセットが最適。オイルパステルは絵の具などとは異なり混色で違うカラーを作るのが難しい傾向があります。しかし細かく使ってグラデーションを表現したり削り出しなどをする場合は、ある程度色数が多いものを選ぶのがおすすめです。
安全性が気になる方は「AP・CE・ISOマーク」が記載されたものを
オイルパステルは油を使用しているため、小さなお子さんに与える際に不安を感じる方がいるかもしれません。そんな場合はAP・CE・ISOというマークが記載されている商品を選びましょう。これらのマークは安全性が確認・保証されている証になります。
一方、CLのマークは毒性を現す表記なので注意が必要です。正しい使用法であれば問題はありませんが、お子さんに与えるのは控えるのが無難でしょう。また、✖（セントアンドリュークス）というマークは健康を害する恐れがあるので注意してください。
オイルパステルのおすすめ人気ランキング10選
ここからは選び方を踏まえた上で、おすすめのオイルパステルをランキング形式でご紹介します。
1位 サクラクレパス クレパス LP16R
固さ：やわらかい
色数：16色
サイズ・形状：直径11mm / 円形
安全性：APマークあり
愛され続けて40年のロングセラー商品
サクラクレパスの「クレパス」は学用品としても親しまれているオイルパステルの代表的な商品です。均一なやわらかさを持っているため、重色だけでなく本来オイルパステルでは難しい混色も行えます。
お子さんが描きやすいように軸が太めに作られているのも特徴のひとつ。質感はやわらかいものの折れにくいので、伸び伸びとお絵かきが楽しめます。コスパにも優れているので、お得なオイルパステルを探している方にもおすすめですよ。
2位 ファーバーカステル オイルパステル 36色 127036
固さ：やわらかい
色数：36色
サイズ・形状：円柱
安全性：-
固めだから折れにくい
ファーバーカステルの「オイルパステル」は安全性の高い顔料を使用した、発色が鮮やかな商品です。折れにくさを叶えた程よい太さとやわらかさを備え、お子さんから大人までどんなかたでも扱いやすいオイルパステルに仕上げています。
描いたあとに指でこすって定着させたり、ドライヤーで熱処理することで防蝕定着ができるのも利点のひとつ。36色の豊かなセットで、風景画も人物画も思いのまま描けます。テレピン油を使うと溶けて伸びがよくなるので、重ね塗りの表現の幅を増やすこともできますよ。
3位 ぺんてる ぺんてる筆パッセル GHPAR-16
固さ：やわらかい
色数：16色
サイズ・形状：φ11×70mm / 円形
安全性：CEマークあり
透明フィルム巻で丈夫なオイルパステル
やわらかな質感で着色しやすく伸びのよいオイルパステルです。塗りやすいので面塗りなどにも適しており、お絵描きや色塗りを楽しくしてくれます。やわらかい描写を表現したい方におすすめです。
丈夫なクリアラベルを巻いているのも特徴のひとつ。透明フィルムによってしっかり支えているので折れにくく、きれいに使うことができます。フィルムはミシン目がついているので、使い進めるごとに剥がすことでボロボロにならずに使い続けられますよ。
4位 ぺんてる クレヨン 専門家用パス PTA-50D
固さ：硬め
色数：49色(白2本入り)
サイズ・形状：四角形
安全性：-
日本チョークアート協会推奨
オイルパステルのよさを最大限引き出しているのがぺんてるの「クレヨン 専門家用パス」です。豊富なカラーに良質な材質を有し、抜群の描き心地を実現しています。パッケージデザインがおしゃれで、持っているだけで気持ちが上がりますよ。
オイルパステルながらさらっとした描き心地で、発色が美しいのも特徴のひとつ。描いたあとに指などでこするとぼかし表現ができ、混色のアレンジも自在に行えます。日本チョークアート協会が推奨していることもあり、チョークアート用として活用するのもおすすめです。
5位 サクラクレパス クレパス スペシャリスト ESP25
固さ：-
色数：25色
サイズ・形状：四角形
安全性：APマークあり・CEマークあり
ムラのない発色で扱いやすい
「クレパス スペシャリスト」は専門家向けに顔料から選び抜いて開発された、本格的なオイルパステルです。発色・耐光性・均一性・着色性全てにおいて秀でており、どのような用途でも安定して使用できます。
発色はビビットながら、しっとりと落ち着いた質感を実現。マット調でふんわりとした仕上がりになるので、どんな方でもプロの仕上がりに近づけることができます。厚く重ね塗りするごとに油絵のような表現もでき、表現の可能性が豊富な製品です。
6位 ホルベイン オイルパステル 100色セット U690
固さ：柔らかい
色数：100色
サイズ・形状：全長 20.19cm / 四角形
安全性：-
幅広い中間色が作れる
やわらかくスムーズに伸びるオイルパステルです。鮮明な発色を持ち、幅広い中間色を作ることができます。そのままの色を使って描くと濃度のある表現もできるので、中間色と組み合わせることで作品にメリハリをつけることも可能です。
固着力が強いのもメリットのひとつ。画面にしっかりと顔料が定着し、油絵具で描いたような作品を作ることもできます。有害物質を含まない安心安全な商品で、指から口に入っても健康を害することがないのもうれしいですね。
7位 CARAN D`ACHE ネオパステル 24色セット 7400-324
固さ：柔らかい
色数：24色
サイズ・形状：全長 12.7cm / 円柱
安全性：-
高品質な顔料を使っているから発色が◎
専門的なテクニックを用いて作品作りをしたい方におすすめなのがCARAN D`ACHEの「ネオパステル」です。高品質な顔料を使用した商品で、純度の高い色を表現することができます。耐光性にも優れているので、作品を展示しても色が劣化しにくいのも利点です。
パステルの質感はやわらかく、染み込むように紙に馴染みます。指でぼかしたり色を重ねることで表現の幅が広がるのもうれしいポイント。幅広い表現を試してみたい方にもおすすめのオイルパステルセットです。
8位 ダーウェント アカデミー オイル パステル 12色セット R32900
固さ ：柔らかめ
色数：12色
サイズ・形状：六角形
安全性：FSC認証あり
先の尖ったシェイプで狙ったように描ける
ダーウェントの「アカデミー オイル パステル」はアーティストの要望により商品化された、高品質なオイルパステルです。鮮やかで高密度な顔料を原料にしているため、非常に伸びがよくはっきりとした色合いを実現しています。
形状が六角形で、先端が尖ったシェイプをしているのも特徴。細やかな表現もしやすく、思うままに描くことができます。ソフトなテクスチャーで、線をメインにしたドローイングや塗り絵にも使いやすい商品です。
9位 HASHI アーティスト及び専門家用人体に無害なソフトオイルパステル
固さ：-
色数：48色
サイズ・形状：全長 25.91cm / 円柱
安全性：-
軽いタッチで簡単に描ける
HASHIのオイルパステルは100％韓国の製品です。48色のカラフルなセットで、幅広いニュアンスを描き出すことができます。発色に優れた製品で、カラーブレンドも自由自在。グラデーションやドライウォッシュなどさまざまな技術が可能です。
軽いタッチで描けるのも利点。さっと走らせるだけで思うままのカラーを描くことができます。毒性のない安全な原料を使用しているので、安全性を重視する方にもおすすめです。学生の方からプロの方まで幅広い方に適したオイルパステルと言えるでしょう。
10位 Gallery オイルパステル 48色 50本セット
固さ：-
色数：48色
サイズ・形状：円柱
安全性：CEマークあり
おしゃれなデザインでインテリア性も高い
オイルパステルで多彩なアートを描きたい方におすすめの多色セット商品です。紙馴染みのよい質感と鮮やかな発色を実現しており、ぼかしや重ね塗りなどさまざまな技術を加えることでより幅広いニュアンスを表現できます。
おしゃれなパッケージもおすすめのポイント。デスクに置いておくだけでインテリアとしても映えてくれるでしょう。48色セットながらお手頃価格なので、コスパ重視の方にもおすすめです。
おすすめの商品一覧
| 製品 | 最安値 | 評価 | リンク |
|---|---|---|---|
| サクラクレパス クレパス LP16R 1 | 426円 |  4.66 |     |
| ファーバーカステル オイルパステ…… 2 | 1,730円 | 4.65 | |
| ぺんてる ぺんてる筆パッセル GHPA…… 3 | 515円 | 4.73 | |
| ぺんてる クレヨン 専門家用パス P…… 4 | 4,000円 | 4.59 | |
| サクラクレパス クレパス スペシャ…… 5 | 2,886円 |  4.4 | |
| ホルベイン オイルパステル 100色…… 6 | 16,150円 | 4.05 | |
| CARAN D`ACHE ネオパステル 24色セ…… 7 | 7,554円 | 4.73 | |
| ダーウェント アカデミー オイル …… 8 | 851円 | 4 | |
| HASHI アーティスト及び専門家用人…… 9 | 2,533円 | 4.6 | |
| Gallery オイルパステル 48色 50本…… 10 | 2,580円 | 4 | |
まとめ
オイルパステルを選ぶ際は使う方にあわせて種類を選ぶのがおすすめです。お子さんが使用するなら軸が太く扱いやすい「クレパス」や「パッセル」が最適。「セヌリエ」や「カランダッシュ」は大人の方が使用するのに適していますが、お子さんが使用するにはやや力加減が難しいかもしれません。
海外メーカーの固めのオイルパステルの中には、プラスチックや陶器に描けるものも展開されています。オイルパステルをアート作品に使用したい方はぜひチェックしてみてください。サクラクレパスではオイルパステルのお手入れ法をお知らせしているので、そちらもぜひ確認してみてくださいね。