畑から戻り、見学したシェは非常に近代的で美しいものでした。
プレス機はブドウをそっと絞る空気圧式、発酵タンクは
あまりお目にかからないホーロー製で中に温度管理をするための
パネルが設置されています。
大変新しく、よく整備された清潔なシェ
果実を大切に、新鮮なフルーツの風味を壊さないように
大変ソフトな樽のかけ方で、一部ロマネ・コンティの
古い樽でも仕込んでいるピスルー。
やっぱり木樽が置いてあったのですが、なんとあの、「ジロラート」や
「リオン・ボーリュー」で有名な、ボルドーのデスパーニュぶどう園の
お父さんが開発した、ブドウのエキスをしっかり抽出する
「樽回し」の機械の中にワイン樽が仕込まれているではありませんか。
そーか、エレガントだけど果実の口当たりに厚みが
あるのはこれの力も加わっていたのか。
ふむふむ色々知恵を絞っているよなぁ、美味しいはずだ。
親子で大きなこの手から最高のシャブリが
お父さんとロミアルドさんの手を見せてもらうと、
ふたりの手は形も大きさもそっくり。
分厚く、仕事をよくする働き者の手がピス・ルーのワインを
フランス有名ワイン専門誌「アシェットガイド」に連続10年
エントリーなんて快挙も成し遂げさせて来たんだ。
どこまでも手作り感の温かさ、ピュアで透明感があって
完成度が高い職人わざのピス・ルーのシャブリ。
最初に畑にぶどうが植えられたのは1697年でした。
長い伝統と知恵の粋を凝らしたシャブリは、
生産者にとって最高の名誉といえるシャブリ地区のコンクールで
優勝という大快挙。(⇒1999シャブリ)
シャブリで優勝するということは、シャブリの中で
最もおいしいシャブリとして認知されたということなのだけれど、
ふたりは穏やかな笑顔を浮かべるだけで、決して多くを語る
ことはありません。
どれどれ2004年のお味は?
上出来!満足気なお父さん
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