牛や馬などの家畜の蹄をカットする、削蹄。主に牛や馬などの飼育を行う酷農家の現場で使われる酷農器具で、一般的にはあまり知られない道具ではないでしょうか。
そのため、情報も少なく、商品を扱うメーカーも限られています。売れ筋メーカーには「デーリィマン」「ほんまもん」といったメーカーの商品が挙げられます。今回は削蹄の選び方から、おすすめする人気商品をランキング形式で10商品ご紹介していきましょう。
目次この記事でおすすめする商品
削蹄(さくてい)とは?
削蹄とはいわゆる馬や牛の爪切りです。蹄(ひづめ)と呼ばれる牛・馬の爪をカットするための道具で、これらの家畜を飼育する酪農家の方は定期的に蹄をカットする必要があります。
牛や馬などの家畜は体重が重く、それを支える蹄を定期的にカットしておかないと正しい姿勢が保てず歩行も困難になったり、筋肉のバランスが悪くなったりストレスや病気の原因にもつながると言われています。
また、巨体の牛や馬の削蹄には危険が伴うもので、経験やスキルが必要になります。削蹄師と呼ばれる試験に通過した資格者が行うもので、あまり素人が簡単にできるものでもありません。
削蹄用具の選び方
それでは、ここからは削蹄する際の用具の選び方を紹介していきましょう。使い方によってたくさんの種類の用具がありますので、選ぶ時の参考にしてみてください。
削り方法で選ぶ
蹄の底や側面・先などの部分ごとに道具を使い分けするのが良く、そのために幾つかの種類を揃えておくのがおすすめです。道具ごとに使用する部分を把握し、選んで揃えておきましょう。
鎌タイプ
削蹄でスタンダードに使用されるのが、この鎌のタイプです。牛や馬の脚を抱え、鎌を逆手に持つようにして切削して使います。片刃タイプや両刃タイプがあり、主に蹄の底を切削するのに使われます。
蹄先・蹄測には鉈タイプ
出典:amazon.co.jp
蹄は前の方が硬くなっているので、先端部や側面を切削するのには硬さに負けない鉈タイプを使用します。鉈自体は切れ味も良く刃の芯が厚いので、硬い部分をカットする時に力を入れても曲がったり折れたりしない丈夫さがあります。
蹄間や底のカットにカッサクタイプ
蹄とはいえ、丁寧にカットしてあげないと切りすぎて血が出てしまう事もあります。特に蹄の底部分や蹄間などの狭い部分には、より繊細さが要求されるので細かい部分でも扱いやすいカッサクと呼ばれるタイプがおすすめです。
ナイフのような形とサイズで、片刃と両刃の2種類のタイプがあります。
蹄側には斧タイプ
蹄の先端部のV字に分かれた間を削蹄する場合に使われるのが、斧タイプです。底の切削には脚を持ち上げて作業しますが、側面や先端部は脚を地面につけたまま行われることも。
斧タイプも少し小ぶりではありますが、斧の切削力で分厚い蹄も厚く削り落とせるメリットがあります。
硬い爪にはノミタイプ
蹄の硬い部分にはノミタイプが使われます。ノミを使う場合には、ハンマーなどを使ってノミの柄の底を叩いて削るので、ノミの他にハンマーとセットで揃えておくと良いでしょう。
両手で扱う鉄バサミタイプ
両手で使う鉄バサミタイプは、片手タイプよりパワーがあるのが特徴です。そのため、片手では難しい分厚い蹄も一発で削蹄することができます。
このタイプは、普通のハサミタイプと接合部がテコ式になった商品もあり、普通のハサミタイプより少ない力で作業できるメリットがあります。
電動タイプ
出典:amazon.co.jp
電動タイプの切削機は、手で削る方法よりも速く3分程で作業ができるのがメリットです。しかし、機械を使う作業は牛や馬にストレスが強いともいわれているので、どちらを取るかは難しいところでしょう。
また、このタイプの切削機を使用する場合には、牛や馬を固定する専用の固定器具も必要になるため費用が掛かることも知っておかなくてはいけません。
仕上げにはヤスリ
最終的に表面や角をなくすのにはヤスリで仕上げます。粗さの異なる面を使い分けて、粗削りと仕上げ削りの両方の作業ができます。金ヤスリなので、硬い蹄でも難なく削っていけます。
削蹄用具のおすすめ人気ランキング10選
ここからは削蹄のおすすめ商品をランキング形式で10商品ご紹介していきましょう。削蹄を取り扱っているメーカーは少ないため、「デーリィマン」などのごく限られたメーカーの商品からピックアップしています。
1位. デーリィマン 畜産用 カマ型 両刃 削蹄用具 21260
サイズ:渡9cm
タイプ:鎌
左利きでも扱える両刃タイプ。低コストで買いやすい
まずは、削蹄のメイン工具ともいえる鎌タイプの商品です。削蹄用の鎌タイプにしては刃渡り9㎝と少し長めで、刃が両面から使うことができます。そのため右利き方だけではなく左利きの方にも使えるメリットがあります。
コストも低く手に入りやすいので、左利きの方にもおすすめできる商品です。
2位. デーリィマン 畜産用 カマ型 右刃 削蹄用具 21280
サイズ:刃渡6.5cm
タイプ:鎌
反った形状で切削しやすい
こちらは右側に刃の付いた鎌タイプの商品です。鉄のしっかりとした造りで丈夫なので長く使用していけます。外側に反るようにカーブした形状をしていて、力が入りやすく切削しやすく作られています。
3位. デーリィマン 畜産用 ナタ 鋭 削蹄用具 21222
サイズ:刃渡12.8cm
タイプ:鉈
刃幅の狭い軽量で扱いやすい鉈タイプの商品
蹄の先の方や側面などの硬い部分の切削にも負けない切れ味と丈夫さがある鉈タイプの商品です。鉈タイプにも刃の幅が広いタイプもありますが、こちらはどちらかというと短刀のような形状です。
その分、軽量で片手でも扱いやすいところにメリットがあります。
4位. デーリィマン 畜産用 カッサク 両刃 ダブルサイド 削蹄用具 21322
タイプ:カッサク
両刃タイプで左右どちらの手でも切削可能。
両面に刃が付いているので右利きの方と左利きの方どちらでも使用できます。切れ味も鋭い小さめの刃で、微調整が要求される仕上げ削り用に重宝します。
5位. 火造り鉈 「極上」 白紙鋼 削蹄鉈 8cm (牛の爪きり用)
サイズ:刃渡り約100mm全長約340mm背部厚8mm
重量:約490g
タイプ:斧
土佐の鉈鍛冶による最上級の極上鉈
こちらは土佐の鉈鍛冶職人により造られた最上級の極上鉈です。高熱に熱した軟鉄を2つに割り、間に鋼を入れて鍛えることで切れ味の鋭い極上の鉈に仕上げられています。使用する鋼は安来鋼白紙2号が使用され、複合材を含まない純正の一品です。
6位. デーリィマン 畜産用 ノミ 削蹄用具 2140
サイズ:全長22cm / 刃渡4.5cm
タイプ:ノミ
蹄の硬い部分の切削におすすめのノミ
蹄の硬い部分の切削には、こちらのノミタイプの削蹄がおすすめです。別売りでハンマーと合わせて購入することで、ノミのお尻で叩いて切削できます。
7位. デーリィマン 畜産用 爪切り 合刃 削蹄用具 21100
サイズ:爪巾2.6cm
タイプ:鋏
スタンダードな鋏タイプ
他の道具と比べて販売されている商品数が多いのが鎌タイプと鋏タイプです。その中でもこちらの商品は、シンプルなフォルムで扱いも簡単なタイプです。柄の部分が長いので力が入りやすく、硬い底の蹄にも負けないで切削できるでしょう。
大きい分重量もあるので、扱いには腕力なども必要な商品です。
8位. デーリィマン 畜産用 爪切り 強力型 削蹄用具 21140
タイプ:鋏
複数の支点で強力な切削力
鋏型の商品でも、こちらはパワーがあります。複数の接点をつくることにより、少ない力で強いパワーの切削力が出せます。柄は少し短く、持ち手には滑りにくいラバーグリップが付いているので安全に作業できます。
9位. デーリィマン 送料無料 畜産用 電動削蹄機 刃付きカンナ盤付属 削蹄用具 21520
タイプ:ディスクグラインダー
スピーディーに作業できる電動削蹄機
より効率的に作業を進める場合には、電動タイプの電動削蹄機がおすすめです。専用のカンナ刃も付属してい電動の力でスピーディーに削蹄作業をこなしていけます。このタイプには専用の固定具も必要ですので、それらの器具がすでに揃っている方におすすめです。
10位. デーリィマン 畜産用 ヤスリ 削蹄用具 21360
サイズ:巾3.5cm
タイプ:ヤスリ
仕上げ作業の必需品。目の粗さを使い分けられる
最後の形を整えるのにはヤスリタイプも必要です。こちらは上と下で目の粗さが違うヤスリが付いているので、粗削りから仕上げ削りと段階を付けた作業が一つでこなせます。
角を丸く削ったり面を整えるにはこのヤスリタイプが最終的には微調整ができるため、ひとつは持っておきたい工具でしょう。
デーリィマン 畜産用 カマ型 両刃 …… 3,726円 デーリィマン 畜産用 カマ型 右刃 …… 4,973円 デーリィマン 畜産用 ナタ 鋭 削蹄…… 4,973円 デーリィマン 畜産用 カッサク 両…… 5,276円 火造り鉈 極上 白紙鋼 削蹄鉈 8cm 8,300円 デーリィマン 畜産用 ノミ 削蹄用具 4,004円 デーリィマン 畜産用 爪切り 合刃 …… 4,004円 デーリィマン 畜産用 爪切り 強力…… 20,331円 デーリィマン 送料無料 畜産用 電…… 59,431円 デーリィマン 畜産用 ヤスリ 削蹄…… 4,132円おすすめの商品一覧
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まとめ
今回は牛や馬などの家畜の蹄をカットする削蹄の選び方とおすすめ商品をご紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか?家畜を飼っている畜産農家や乗馬用の馬を扱う方でなければ、あまり縁のない話ではありますが、実際の畜産業界では削蹄はかなり重要なポジションです。
蹄の病気などが原因で、年間3割ほどの家畜が処分されているという事実を知ると削蹄がどれだけ大切な作業かわかっていただけたのではないでしょうか。削蹄をする場合も危険と隣り合わせの作業でもあるため、しっかりとした修養と資格を取得をし、安全に削蹄を行ってください。