農家の方はもちろん、ガーデニングや家庭菜園に欠かせないアイテムの「セルトレイ」。移植栽培などの場面で多く使用されていることから、プラグトレイとも呼ばれています。
セルトレイは、大量の種まきが必要な場合に大変役に立ち、また、畑やお庭がないご家庭でもベランダなどでセルトレイを使い、セルトレイ栽培を楽しめる便利なアイテムです。
この記事では、セルトレイの使い方、選び方などを中心に説明していきます。おすすめのセルトレイも紹介していますので、是非参考にしてみてください。
目次この記事でおすすめする商品
セルトレイとは?
セルトレイとは、くさび形の小さいポット(穴)が連結して並んでいるパネルのことをいい、主に樹脂を素材に作られていて、トレイ表面にある各穴に土や苗を入れて野菜や花を栽培することがきる園芸専用のトレイです。
土をトレイの仕切りで無数に小分けすることにより、野菜や花などの移植栽培もしやすく、一つのトレイで違う種類の野菜や花を育てることも可能です。
セルトレイの穴の容積はセルトレイの大きさによって異なります。大体のセルトレイはトレイの面積に対して、穴の数が多ければ多いほど、穴の容積が小さくなっているつくりです。
セルトレイの使用メリット
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セルトレイの一番の特徴は、じょうろを使って底面給水バットに給水して苗に水を与えるので、間引きする必要がないことです。また、トレイそのものに土と苗を植えるため、花壇や畑を用意する必要もなく、小さなスペースでも家庭菜園を楽しむことができます。
セルトレイを使えば広いお庭やテラスがなくても、ベランダや狭いスペースでも家庭菜園ができ、栽培途中でもトレイを動かすことができるので、レイアウトも好きなタイミングで自在に変更することができます。
●苗の分別がしやすい
●害虫被害を抑えやすい
●温度や水やりなどの育苗管理がしやすい
●全体的にコンパクトに収まる
他にもこれらのようなメリットがあり、苗をポット単位で管理できるため、苗の分別がしやすく害虫被害を抑えやすいといったことも、セルトレイを使うメリットとしては大きいです。
セルトレイは少ないもので20穴、多いものであれば200穴以上のものもあるので、穴が多いものを使えば小スペースで大量に苗を生産できます。
セルトレイ栽培に必要なもの
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セルトレイを使用する際は、事前に以下のものを用意しておけば作業をスムーズに行うことができます。
1. セルトレイ本体
2. 割り箸や板切れ
3. 栽培する種
4. 種まき用の土
5. 水まき用の霧吹き
6. 管理用のピン
使用する前には、最低でもこれらの物を準備しましょう。割り箸や板切れは土に浅い溝を作る時に使え、霧吹きは受け皿に給水しない場合などに直接水をかける時に便利です。これらの他にも小さいサイズの専用のスコップや、汚れてもいいエプロンや手袋、衛生面に役立つマスクなどを準備しておけば、安心・安全で作業を行えます。
セルトレイは価格的にも安値で、自由に拡張できるためアレンジが利きやすく、100円ショップなどでも売っているので足りないと感じた場合などでもすぐに購入することができますが、手間や運搬費用などを考えると、まとめて購入できるネットショップでの購入がおすすめです。
セルトレイの使い方
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上記の道具を準備すれば、あとは手順に沿って使用していくだけです。ここでは、一般的なセルトレイの使用手順を紹介していきます。
① セルトレイのポットに土を入れていく
② 割り箸や板切れを使って土に溝を作る
③ ポットに入れた土の穴に栽培する種をまく
④ 種をまいたらそれに合わせて土をかぶせる
⑤ セルトレイの受け皿に水をいれて土に給水
⑥ 管理用のピンを挿し込む
⑦ その後は発芽するまで土が乾燥しないように程よく給水
セルトレイの受け皿で給水しない場合は、上記でも紹介したように用意した霧吹きで給水を行うことも可能です。ここで紹介した手順は、セルトレイの基本的な使い方であり、ある程度育った後は植え替えを行ったり、また育苗や植える植物によってさまざまな使い方があります。
セルトレイの選び方
セルトレイ選びのポイントには、種類、サイズ、穴の数、栽培する苗など、いくつかの選ぶポイントがあります。以下の選ぶポイントを参考にセルトレイを選ぶ際の参考にしてみて下さい。
種類から選ぶ
セルトレイは「トレイタイプ」「連結ポットタイプ」の2種類に大きく分類されます。各タイプはそれぞれ特徴が異なるので、まずはどちらかのタイプを選択しましょう。
トレイタイプ
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複数の種をまいて発芽後に間引きをするタイプで、ポットで区分けされていない分セル成型をするためには事前に仕切を用意する必要があります。ポット分けされてないため価格帯も安く、お手入れしやすいことはメリットと言えます。
連結ポットタイプ
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無数のポットがあるタイプで、セルトレイとしては最もポピュラーなタイプです。仕切りを用意する必要がなく、穴の大きさや数などもラインナップが豊富です。そのまま切り離せば単体のポットとしても使えるので移植栽培におすすめのタイプです。
サイズで選ぶ
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セルトレイはトレイそのものサイズやポットの大きさ、ポットの数で選ぶのも大事なポイントです。設置スペースや環境、植える苗の種類や数などに合わせそれに適したサイズやポット数のセルトレイを選びましょう。
栽培するもので選ぶ
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セルトレイは根菜類の栽培には不向きです。しかし、セル成型苗であってもサイズやポットの大きさなど、選ぶセルトレイは異なります。
最近ではセルトレイを使ったパクチーやカモミールなどの香草の栽培などが流行っていますが、香草などは使用する際も少量なので25~30穴程度のセルトレイでも十分に対応できます。
彩鮮やかな植物を使ってお庭をレイアウトしたい場合などにはセルトレイのサイズが大きくて穴が大きいもの、ポットスペースを通常よりも大きめにとってセル成型したい場合はトレイタイプなど、栽培するものによってセルトレイを使い分けましょう。
セルトレイには向いていない苗も
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前述でも触れていますが、セルトレイは栽培する野菜や花の種類に応じてサイズやポット容量を選ぶ必要がありますが、直まきで育てる大根やニンジンなどの根菜類はセルトレイでの栽培に向いていません。
セルトレイのおすすめ人気ランキング6選
ここからは上記のポイントを踏まえ、おすすめしたいセルトレイ(プラグトレイ)を紹介していきます。セルトレイを主に扱うメーカーとしては「タキイ」が有名で商品も多いですが、その他のメーカーでも安くて使いやすいセルトレイはたくさんあります。セルトレイを購入する際は、ここで紹介する商品を参考にしてみて下さい。
1位 DAIM 種まきハウス 9穴 2個付
タイプ:連結ポット
ポット数:18穴(9×2)
サイズ:230×445×85mm
初心者におすすめのコンパクトサイズ
育てた苗を寒さからガードしてくれる透明カバー付いたセルトレイで、カバーが透明なのでかぶせた状態でも発育状況を確認することができます。根巻きしにくい形状になっているので定植後はすくすく育ち、給水もアンダートレイに水を溜めるだけなので、水分管理も楽に行えます。
セルトレイ自体のサイズもコンパクトで、ポットの数も9×2の18ポットなので、初心者の方にもおすすめの商品です。
2位 タキイ 根巻防止 セルトレイM型 ストロング 黒 128穴
タイプ:連結ポット
ポット数:128穴(8×16)
サイズ:300×590mm
本格派におすすめタキイの128穴タイプ
本格的に育苗を楽しみたい方におすすめの、タキイの128穴タイプのセルトレイです。100枚入りなので自由に拡張も縮小も行え、根巻防止仕様なのでより良い苗を作ることができます。使い終わった後や使わない場合なども、ロールして保管しておけるので、収納に困ることもありません。
少ないスペースでも品質の良い苗を大量に生産でき、アンダートレイとしても使えることができるので、移植栽培にも適しています。100枚入りなのでまとめ買いしたい方にもおすすめです。
3位 エフピコチューパ PSPP容器 セルボックス 49穴 CP890797
タイプ:連結ポット
ポット数:49穴(7×7)
サイズ:285×285×35mm
低価格で初心者にもおすすめ
7×7の49穴の連結ポットタイプで、正方形型なのでレイアウトに組みこみやすく、コンパクトサイズなので初心者の方にもおすすめです。正方形で小さいサイズなのでお手入れも簡単に行えます。
PSPPが容器の素材として使われているので、耐久性・柔軟性にも優れ、安心して育苗を行えます。
4位 エフピコチューパ PS容器 プラグトレイ 手植用 黒 72穴 CP890729
タイプ:連結ポット
ポット数:72穴(6×12)
サイズ:280×545×49mm
使いやすいバランスタイプ
長方形タイプのセルトレイで、トレイサイズ、穴数、ポットのサイズ共に使いやすいバランスタイプです。ポットの大きさも丁度いいサイズなので使いやすくお手入れもしやすく、初心者から上級者の方までおすすめです。
価格帯も非常に安いので、まとめ買いでいくつか購入しておけば、後の拡張などもスムーズに行うことができます。
5位 タキイ 根巻防止 ワンウェイ セルトレイ 黒 288穴
タイプ:連結ポット
ポット数:288穴(12×24)
サイズ:280×545mm
タキイの288穴タイプ
根巻防止仕様のタキイのワンウェイ・セルトレイです。根巻が少ないことによって早期活着ができ、それによって植え痛みが軽減され苗にストレスを与えることなく育苗することができます。
288穴タイプで、尚且つ100枚入りなので拡張や縮小を自由に行え、数種類の育苗もしやすく、管理も楽に行えます。まとめてセルトレイを購入したい方にもおすすめです。
6位 TOプラグトレー 黒 200穴
タイプ:連結ポット
ポット数:200穴(10×20)
拡張やアレンジにおすすめの激安品
東海化成が販売する200穴タイプのセルトレイで、最大の特徴は何よりも安価であることです。安いだけではなく穴の数も200穴と豊富な植物を植えることができ、また価格自体が安いので大量にまとめ買いをすれば、拡張やアレンジを自由自在に行えます。
お庭やベランダなどの狭いスペースにも対応でき、また使いやすくお手入れがしやすい形状なので、初心者の方にもおすすめです。
DAIM 種まきハウス 9穴 462円 タキイ セルトレイM型 128穴 24,445円 エフピコチューパ PSPP容器 セルボ…… 256円 エフピコチューパ PS容器 プラグト…… 134円 タキイ セルトレイ 288穴 16,287円 東海化成 プラグトレー 200穴 118円おすすめの商品一覧
製品 最安値 評価 リンク 3.8
メンテナンスは?
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セルトレイなどの育苗箱を使用した後、ほとんどの方が水洗いを行い天日干しで自然乾燥されていると思いますが、それだけだと病原菌が蔓延し、次に使う時に苗が病気になってしまうリスクがあります。
長く衛生的にセルトレイを使って健康的に育苗を行うためにも、使用前には消毒液などでセルトレイを一度浸してから使うのが大事です。
セルトレイには向いていない苗も
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セルトレイは栽培する野菜や花の種類に応じてセルトレイのサイズやポットのサイズを選ぶ必要がありますが、直まきで育てる大根やニンジンなどの根菜類はセルトレイでの栽培に向いていません。
まとめ
使う種や植え方、またトレイの拡張などによってさまざまな育苗を楽しむことができるのが、セルトレイです。最初は慣れるまでに時間がかかり面倒に思ってしまうこともありますが、使い方を覚えればどのような植物にも活用でき、さまざまなアレンジも行うことができます。
準備するものや使用方法、自分のカーデ二ングスタイルや育苗する環境などを再確認し、自分に合ったセルトレイを購入して楽しい育苗を行いましょう。