小型シャベル・スコップはガーデニング作業や道の雑草取りなどで重宝されている土農工具です。移植ごてとも呼ばれ、植物の鉢苗を植え替えするときに欠かせません。
小型シャベル・スコップは製品仕様によって適した使い方が異なることはご存じでしょうか。藤原産業の千吉、オウルなどといったメーカーからは、さまざまな商品が販売されています。
シャベル・スコップの選び方を知り、使いやすい製品選びをしていきましょう。
目次この記事でおすすめする商品
小型シャベル・スコップの使い方
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大型のシャベル・スコップは大きな力をかけることで穴を掘れますが、小型シャベル・スコップは小さく、高い耐久性は持っていません。そのため、使い方をしっかり覚えて扱ってください。
穴を掘る場合は、シャベル・スコップをなるべく斜めに突き入れて使います。土壌へ垂直に突き入れると土の重みで柄の部分が歪み、最悪折れてしまうこともあります。細長い穴を掘るときはさじ先の部分だけを使うと上手くいくでしょう。
すくい取った土を運ぶときは、さじ先を上げるように持ちます。シャベル・スコップのさじ部分は手元側が広く深く作られているため、このように持っても中の土はこぼれません。肥料や石灰などを撒くときにも使えるテクニックです。
この他に底面をへらのようにつかって土を固める、さじの縁で土壌を均す、先端で線を引くといった使い方ができます。小型シャベル・スコップは使いこなせばガーデニングがさらに楽しくなるアイテムです。
小型シャベル・スコップの選び方
小型シャベル・スコップはさじの形状・素材・機能が選び方のポイントです。とくにさじの形状は使い勝手に大きく影響するため、最初に考えておきましょう。
さじの形状から選ぶ
さじの形状を大別すると、剣先型・丸型・角型・筒形・トレー型の5種類です。形状の違いにより、その小型シャベル・スコップは掘りやすい製品か、すくいやすい製品かが異なります。
土を掘りやすい剣先型
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さじが全体的に平たく、鋭く尖った先端を持つ剣先型は、土を掘るために適した形状です。
硬く踏みしめられた土壌にもさじの通りがよく、効率的に穴を掘ることができます。このタイプは、すくった土を運ぶ用途には向いていません。さじの上に土を盛りすぎるとこぼれてしまうため量を加減しましょう。
手元よりもさじ先を上げるようにすると、上手に土を運べます。
すくいやすさに特化した丸型
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丸型のさじは左右が高く中央は低い、半円に近い形状です。土が左右からこぼれにくく、剣先型よりも多くの容量をすくうことができます。
すくった物は中央へと集まるようになっているため、掘った穴に肥料を注ぐときに便利です。
カーブの強いさじは丸い鉢に向いている一方で、深い穴を掘る用途にはあまり向いていません。
側面から内容物をこぼさない角型
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角型は両側が壁のように切りあがっているタイプです。丸型よりもすくったものがこぼれにくく、シャベル・スコップが左右にすこし傾いても中身を安全に運べます。
この形状から、物をすくい別の容器へ移す使い方が最適でしょう。丸型よりも表面積が多く、穴を掘る用途には向きません。
ただし、四角いプランターのように平らな面が多い鉢の土を掘るなら、丸型よりもこちらがおすすめです。
すくう量を調整しやすい筒型
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竹の節を斜めに切ったような形状であり、ガーデニングで苗を植え付けるための穴をきれいに掘ることができます。
また、氷やコーヒー豆をすくい取るためのスコップとしても使われます。すくった物を脇からこぼさないため、一定量を取りたいときに便利なタイプです。
筒形スコップは内部が掃除しにくく、湿気がこもりやすい欠点があります。使い終わったら中を水洗いし、布で丁寧に水気をふき取ってから風通しのよいところに置きましょう。
先端が上向きになっているトレー型
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さじ先が上を向き、中程に深い底面を設けられた形状です。土を掘る用途には向かず、袋から肥料をすくって撒く、豆・種子類をすくい取るために向いています。
使い方は限定されているものの、一つ持っているとガーデニング作業で重宝するでしょう。
さじの素材から選ぶ
小型シャベル・スコップのさじは、主にステンレス・アルミ・プラスチックのどれかで作られています。素材の違いは重量・耐久性・腐食への強さに関係する重要なポイントです。
錆に強いステンレス
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錆びない金属として有名なステンレスは、土を扱うスコップの素材として最適です。ガーデニング用の土はミネラルが多く、水分も適度に含んでいて鉄類を錆びさせてしまいます。
ステンレスは表面が酸化被膜で覆われているため、簡単には錆びません。ただしステンレス製スコップでも全く錆びないわけではありません。
湿り気を帯びた土や、ミネラル分が豊富な培養土が付いたまま放置すると腐食が始まります。使用後は必ず綺麗な状態で保管しましょう。
軽量かつ扱いやすいアルミ
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アルミはとても軽量な金属で、ステンレス製にくらべて半分程度の重さで作られています。ステンレスほどではないものの錆にも強く、手入れをしっかり行えば長く使うことが可能です。
一方で、アルミ製スコップは強度がそれほど高くありません。硬い土程度であれば問題ないものの、太い根や石に勢いよく突き込むとさじ先が歪む可能性があります。
土中に固いものがないと分かっている自宅の庭用などに使うのがおすすめです。
安全性の高いプラスチック
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プラスチックはアルミよりも軽量な素材です。基本的に強度は金属より劣るものの、ポリカーボネートのような高耐久の製品もあります。
樹脂なので錆びるおそれがなく、さじの縁も鋭利ではないため、お子さんに持たせるスコップとして最適です。
プラスチックの欠点は劣化しやすいことです。水気だけでなく陽光の下に放置するだけでも劣化が早まるため、使わないときには屋内で保管するようにしてください。
機能から選ぶ
小型シャベルのさじには、機能が付属していることがあります。目盛りやギザ刃はガーデニング作業の助けとなるおすすめの機能です。
深さが分かる目盛り付き
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ガーデニングが趣味の方なら、植物や野菜の種・苗を植えるときには適した深さがあることをご存じでしょう。
さじに目盛りが刻まれているシャベル・スコップなら、この深さに合った穴を掘ることができます。目的の深さまでさじを差して掘り返すだけなので簡単です。
目盛りはインクで塗装されておらず、ただ凹凸で刻まれているだけです。錆びると目盛りが読みにくくなるため、錆に強い素材から選ぶか、使用後は土を払ってよく乾燥させましょう。
根切りのしやすいギザ刃付き
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植え替えで伸びすぎた根を整える根切りや、雑草取りで強じんな根に当たったとき、便利なのがギザ刃付きのシャベル・スコップです。
ギザ刃を前後に動かすことで、強靭なタンポポの根などでも容易に切断して掘りだすことができます。
毎年春や秋に植え替えをする方には、ギザ刃付きはとくにおすすめです。ただ、観賞用植物が植わっている近くで使用すると根を傷つける可能性がある点に注意してください。
小型シャベル・スコップのおすすめ人気ランキング10選
小型シャベル・スコップの人気商品を10個ご紹介します。形状や重量だけでなく、さじ先の鋭さも選び方の判断材料にしてみるとよいでしょう。
1位 藤原産業 千吉 プランタースコップ SGT-24
重量:約260g
形状:丸型
素材:刃物鋼
強度が高いガーデニング用スコップ
工具類を中心に販売展開をしている藤原産業の製品です。さじの素材は刃物鋼であるためとても頑丈で、硬い土に差し込んで持ち上げても折れにくいと評価されています。
大きなさじに慣れるまで時間はかかるものの、使いこなせば庭作業の強い味方となるはずです。
2位 オウル カラー共柄移植ゴテ #500-Y
重量:210g
形状:剣先型
機能:目盛り付き
安いスコップをお探しの方におすすめ
スタンダードな剣先型の、穴を掘りやすいスコップです。さじに刻まれた目盛りで穴の深さを測ることもできます。
安価な品なので高剛性は期待できないものの、スコップが一つあればよい方には十分な製品でしょう。
3位 藤原産業 千吉 刃先焼入れ+研磨処理 堀楽スコップ SGT-21
重量:177g
形状:剣先型
素材:刃物鋼
土を切る感覚が味わえるスコップ
さじの縁にエッジが取り付けられていて、土にサクッと差し込めます。素材には刃物鋼を採用し、長期間の使用にも耐えるように作られました。
利用した方からは、土がよく切れる、テコの原理で土を持ち上げても折れる心配がないと高評価です。
4位 オウル ファイバーグラス ハンドスコップ
重量:90g
形状:剣先型
素材:ファイバーグラス
機能:目盛り付き
軽量・安全なファイバーグラス製
高耐久かつ軽量なファイバーグラスを素材に採用した小型シャベルです。さじは先端が鋭くなく、安全に使用することができます。
硬い地面には苦労するものの、お子さんに持たせるシャベルとしてピッタリではないでしょうか。
5位 藤原産業 千吉 堀楽 植替用 移植コテ SGT-23
重量:180g
素材:刃物鋼
機能:ギザ刃付き
植え替えでの根切りが素早くできる
さじの側面にギザ刃を持たせており、植え替え時の根切りも行うことができます。平らに見える先端は両側が尖り、土にしっかり入っていく作りです。
植え替えでは鉢の縁に差し込んでぐるりと回すように使いましょう。ギザ刃が伸びすぎた根をしっかりカットしてくれます。
さじ部は全体に焼き入れ処理がされており、高い強度も魅力です。
6位 ガーデンヘルパ 根切付補強移植鏝 G-2W
重量:135g
形状:剣先型
素材:スチール
機能:ギザ刃付き・目盛り付き
機能性の高い細身のシャベル
さじの先端にギザ刃を付けた、特徴的な見た目の小型シャベルです。さじ内側にはセンチ刻みの目盛りがあり、目的の深さまで掘りやすくなっています。
柄とさじの接合部は補強されているため、簡単に折れることはありません。
ただしギザ刃は山数が少ないため、太い根を細かく動かして切断するのは難しいでしょう。植え替え作業で長く伸びすぎた根を手際よく切る、といった使い方に向いています。
7位 小型 折りたたみ式ステンレス スコップ
重量:134g
形状:剣先型
素材:ステンレス
持ち物が多いガーデニング作業でも邪魔にならない
ステンレス鋼でできた製品で、柄をさじ側へ折り畳む機能を持っています。折り畳めば手のひらに収まるサイズであり、軽量なので持ち運びは簡単です。
専用ポーチをベルトに通せば、必要なときに取り出して使うことができます。
8位 PC 土入れ 3ツ組 グリーン
形状:筒形
素材:プラスチック
鉢に土を入れる作業が簡単になる
持ち手のない形状の土入れが大中小と揃った製品です。さじの先端が広がったテーパー型であり、土を一気に掘ることができます。
筒の切り口から底面まで深さがあるため、かなりの量の土でも持ち運べるでしょう。
とくに袋づめの用土を鉢へ入れる作業や、鉢の植え替えが簡単にできると評判です。ガーデニングが趣味の方は1セット持っておくと重宝します。
9位 チキチ ステンレスパワースコップ シャープ
重量:160g
形状:剣先型
素材:ステンレス
機能:目盛り付き
硬い土も掘り返しやすい
先端がとても鋭利に尖っている、独特なフォルムの製品です。さじ部は湾曲が強く、狭い穴を掘る用途に適しています。
雑草を取り除くときも、根の周囲だけを掘り返して引っこ抜くことが可能です。
素材はさじがステンレス、柄はグラスファイバーであり、高い耐久性があります。比較的軽いので、女性でも苦労することなく扱えるでしょう。
10位 高儀 畑サイクル こぼれにくいスコップ
重量:260g
形状:丸型
素材:スチール
苗を植え付ける穴を素早く掘れる
さじの手元側が深く、土をしっかりすくうことができる形状です。縁部分も高くなっているのでこぼれにくくなっています。
重量が重めではあるものの一度に掻き出せる土の量が多いため、球根や根鉢を植えるときに便利です。
藤原産業 千吉 プランタースコップ…… 325円 オウル カラー共柄移植ゴテ #500-Y 156円 藤原産業 千吉 堀楽スコップ SGT-21 482円 オウル ファイバーグラス ハンドス…… 189円 藤原産業 千吉 堀楽植替用移植コテ…… 540円 ガーデンヘルパ 根切付補強移植鏝 …… 271円 折りたたみ式ステンレス スコップ 580円 PC土入れ 3ツ組 173円 チキチ ステンレスパワースコップ …… 665円 高儀 畑サイクル こぼれにくいスコ…… 610円おすすめの商品一覧
製品 最安値 評価 リンク 4.9 4 4.65 4.1 4.65 4.63 5 3
まとめ
小型シャベル・スコップはガーデニングを行うときに欠かせないアイテムです。選ぶときにはさじの形状・素材・機能を見るようにしてください。
穴を掘るときにはさじの表面積が小さく、先端が鋭いものがおすすめです。すくうための使用は、おわんのように丸みを帯びた商品を手にとりましょう。素材はステンレスが錆に強いものの、女性や子供用では軽量なアルミ・プラスチックが人気です。
さじ先が鋭いと土を切るように差し込めますが、植物の根を切ったり怪我の原因になったりすることがあります。どのような用途に使うのかを考えながらシャベル・スコップ選びをしていきましょう。