「防毒マスク」を使用する機会があるという方はあまり多くありませんでしたが、近年DIYが趣味という方も増えているため使うことがあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
例えば、自宅の壁の塗り直しをするケース、庭で除草剤を撒く作業を行なったりするケースでは、普通のマスクでは有毒ガスを防ぐための能力はないため、きちんと防毒マスク(または防塵マスク)を使う必要があります。
時には必要となる防毒マスクには、どのような種類があるのでしょうか。使用シーンに合わせた選び方や使い方とともに、防毒マスク人気ランキングをご紹介いたします。
目次この記事でおすすめする商品
防毒マスクの選び方
防毒マスクにはそれぞれサイズや重さだけでなく様々な違いがあり、どれを選んだら良いか悩んでしまう方も多いでしょう。
これから紹介する選び方を参考に、用途に合った便利な防毒マスクを見つけてくださいね。
マスクのタイプで選ぶ
マスクと一口に言っても、口や鼻といった顔の一部分を覆う小型のものから、ゴーグルが付いた顔全体を覆う大型のものまでタイプは様々です。
機能性や安全性を充分に発揮させるため、使用する状況や作業に合わせて選ぶことが大切です。
軽くて邪魔にならない半面形タイプ
出典:amazon
防毒マスクの「半面形」タイプは口と鼻の周辺のみをカバーするタイプです。コンパクトな作りのため、軽くて作業の邪魔にならないことが最大の特徴です。
また、防毒マスクをワンタッチで簡単に装着できるので、日常で使用する分にはお手軽で利用しやすいのも魅力です。
目を刺激するようなガス(アンモニアなど)が発生する作業場所では、半面系タイプと密閉性の高いゴーグルを併用する必要があるので注意してください。
顔全体を防御できるフルフェイスタイプ
出典:amazon
防毒マスクの「全面形」は、顔全体をカバーすることができます。目も合わせてカバーしてくれるため、刺激の強い有毒ガスが発生するような作業場所でもゴーグル等を別途装着する必要がないのが特徴です。
ただ、半面形と比較すると大きさ、重量ともに大きいため、簡単な作業には少々邪魔になってしまうのと、保管のために少し広いスペースが必要になります。
使用回数が少ない方は使い捨てタイプ
出典:amazon
防毒マスクには一般の紙マスクと同様に「使い捨てタイプ」があります。毎回新しい防毒マスクを使用するため大変衛生的です。本格的な大型マスクは必要ないものの、防毒マスクを使用する機会がある場合におすすめです。
金属の部品を使用していないため重量も大変軽く、廃棄の際にも分別作業が必要なく、お手軽に利用することができます。
一般の使い捨てマスクと違って、耳にかける紐の長さが顔の大きさに合わせて調節できるタイプの防毒マスクもあり、どんな形の顔にもフィットするため安心して利用できます。
吸収缶の数で選ぶ
「吸収缶」は、有毒ガスを吸い取るフィルターの役割を果たします。この吸収缶は有毒ガスが吸収缶の中に吸い込まれているため、一度使用したものを再利用することはできません。使用するたびに新しいものを使う必要がありますので、準備を忘れないようにしてくださいね。
吸収缶はマスクのタイプによって装着できる数が違っています。口の正面に1つ取り付けられる「シングルタイプ」と、口の両サイドに2つ装着できる「デュアルタイプ」があります。
軽量で使いやすいシングルタイプ
出典:amazon
シングルタイプは吸収缶が1つだけ装着できる防毒マスクで、吸収缶を簡単に脱着・交換できるのがポイントです。
口に対してまっすぐ取り付けるため、脱着もとても簡単です。ただし、防毒できる時間が限られるため、短時間の作業におすすめです。
長時間の作業にも対応できるデュアルタイプ
出典:amazon
吸収缶を口の左右部分に装着するのがデュアルタイプです。一般的にはシングルタイプの2倍の時間使用することが可能です。
また、デュアルタイプのメリットは、シングルタイプよりも呼吸するときの抵抗が弱く、息苦しいと感じる感覚が少なくなることです。 山の中での作業など、呼吸が荒くなるような場所では、こちらのデュアルタイプがおすすめです。
作業内容に合わせて選ぶ
防毒マスクは作業する場所に合わせて選ぶことで、より便利で安全になります。
日常的に想定される作業場所は、「塗装作業」や「研磨作業」などがあり、レストランなどの業務用として利用するケースもあるかと思います。どのような場所で作業をするのか状況を考えたうえで、防毒マスクを選んでいきましょう。
高濃度のガスも対応できる直結式
出典:amazon
直結式はマスク本体と吸収缶を直接取り付けるタイプです。顔に直接取り付けるため、一般的には小型や中型の吸収缶が使用されます。
その一方で、高濃度のガスに対応した大型の缶を装着する直結式の防毒マスクもあり、こちらは濃度18%以上の有毒ガスに対応する際に利用されます。
密閉された空間や、有毒ガスが大量に発生するような作業場所では、高濃度ガスに対応している直結式を選ぶと良いでしょう。
長時間の使用が可能な隔離式
出典:amazon
隔離式はマスク本体に連結管をつなぎ、さらにその先に大型の吸収缶を装着して使用します。マスク本体と吸収缶が離れているため隔離式と呼ばれています。
こちらは吸収缶を顔に直接装着しないため、直結式よりも大型の吸収缶を取り付けることが可能です。そのため、長時間の作業にも利用できるのが特徴です。
作業の途中で吸収缶を取り替えることが難しいようなケースの場合はこちらの隔離式を選ぶことをおすすめします。
塗装作業には直結式小型タイプを
出典:amazon
自宅の家の屋根や外壁などを塗装する際は、自分自身の作業がしやすいように小型の直結式の防毒マスクを選ぶことをおすすめします。小型の直結式の防毒マスクは軽量で塗装作業の邪魔にならず、吸収缶がマスクに直接装着されているため、両手があくので大変便利です。
一方、隔離式の防毒マスクを使用してしまうと吸収缶を片手で持ち続ける必要があり、塗装などの作業をする場合にスムーズに進めることができなくなってしまうため注意が必要です。
国家検定合格品か確認
有機ガス・ハロゲンガス・アンモニア・亜硫酸ガス・一酸化炭素の5種類の有毒ガスに利用する場合は、国家検定に合格した防毒マスクを使用する必要があります。
国家検定に合格した商品には、上の画像のように合格証がついていますのでわかりやすくなっています。
作業場所で粒子が発生する場合は防塵機能付きを
出典:amazon
厳しい国家検定をクリアしたものでも、作業場所で発生する粒子まで除去することはできません。そのため、有毒ガスのみならず粒子状物質も除去する必要がある場合は、防塵機能を有する吸収缶を使用することをおすすめします。
防毒マスクのおすすめ人気ランキング5選
防毒マスクにも対応できるガスや、付随機能があるので様々な選び方ができるといういうことはお分かりいただけましたでしょうか?
ここからはおすすめの商品をご紹介いたします。選び方を元に今後購入する際の参考にしてみてください。
1位 3M 防毒マスク 塗装作業用マスクセット
重量:面体 54g、吸収缶 62g
適用ガス:有機ガス
吸収缶通気抵抗(平均実測値):158Pa
除毒能力(平均実測値):146分
粒子捕集効率(平均実測値):95.7%
2位でご紹介させていただきました商品を塗装用として作り変えている商品です。比較的塗装作業をする方が多いためこのようなランキングとなりましたが、基本的な性能は先ほどの商品と変わりません。
DIYが趣味という方が家で使う際にとてもおすすめで、使い捨てタイプなので保管など面倒な手入れや注意をする必要がありません。
防毒マスクを買ったことがないが、これからそのような作業をする予定という方はまずこちらの商品を試してみると良いでしょう。
2位 3M 防毒マスク 有機溶剤作業用マスクセット
重量:面体 54g、吸収缶 55g
適用ガス:有機ガス
吸収缶通気抵抗(平均実測値):75Pa
除毒能力(平均実測値):146分
こちらの商品は吸収缶を自分で取り付けることなく、有機溶剤を使用する方に使っていただけるように一体型の使い捨て方式となっています。
そのため吸収缶を取り付ける手間やお手入れの手間を省くことができるので、めんどくさがりな方や衛生面が気になるという方にはとてもおすすめの商品でしょう。
3位 3M 防毒マスク 6000 半面形面体
4点支持:しめひも
ダイオキシン類:作業保護具の区分レベル2に対応
吸収缶:2個装着
こちらの商品はカートリッジがデュアルタイプのマスクなので吸収缶の効果がより長く使えるタイプの商品となっています。それに加えて装着する際には紐が4点付いているので、高い密着度を保つことができる安心の商品です。
様々な溶剤を扱っているという業者の方などにもおすすめできる商品でしょう。
4位 3M 防毒マスク 面体 6000F
重量:約409g
商品サイズ:縦:220mm、横:185mm
排気抵抗が低いため呼吸の熱気・ムレが気にならない
こちらの商品はフルフェイスマスクですが、「のれん型排気弁」を使用していて、息苦しくなることも、曇ることもありません。顔との境はシリコンで、密着度がよいです。
マスクの重さが気になるかもしれませんが、半面形タイプのマスクとゴーグルを併用するよりも安全性が高くなります。ハネが気になる塗装をする方におすすめの商品です。
5位 重松製作所 防毒マスク 半面形面
質量(マスク部):83±7g
面体材質:スチレン系エラストマー
国家検定合格:第TN5号
こちらのマスクは口元のみをカバーする商品で、塗装などの用途に適している商品となっています。吸収缶の交換を容易に行うことができ、扱いも簡単なため初めてマスクを買うという方はこちらの商品を試してみてはいかがでしょうか?
3M 防毒マスク 塗装作業用マスクセ…… 1,414円 3M 防毒マスク 有機溶剤作業用マス…… 1,276円 3M 防毒マスク 6000 半面形面体 2,160円 3M 防毒マスク 面体 6000F 13,690円 重松製作所 防毒マスク 半面形面 1,755円おすすめの商品一覧
製品 最安値 評価 リンク 4.6 4.5 4.08 4.2 4.4
防毒マスクの使い方
防毒マスクや吸収缶はデリケートなため、使用前のチェックや保管の方法にもしっかりと気を配ることが必要です。使用する際にはまず傷などがないかどうかをチェックしてください。万が一部分的にでも劣化があったりすると防毒の役割を果たせずに大変危険です。
誤った使い方をすると健康面での被害が出る可能性もあるため、下記を参考にするだけでなく、実際に商品の説明書をよく読み使用方法を守ることが大切です。
正しく装着することが大切
出典:amazon
防毒マスクの装着方法は、まず防毒マスクに付いているベルトを緩めます。そしてあごを先に入れてから顔にかぶるようにします。次に防毒マスクのベルトを締めながら長さを調節していきます。
締め付け具合は、きつすぎず、緩すぎずの感覚でベルトを締めて調節して下さい。うまく装着できたら、大きく息を吸ってみます。息を吸った時に苦しいと感じれば装着方法に問題はありません。逆に楽に息ができている場合は、どこかに隙間ができていて空気が漏れている可能性があります。
ベルトの締め方は一見簡単そうですが、実はもっとも重要な部分でもあります。一歩間違えると重大な事故につながるため、締め付け具合はもちろん、自分の髪の毛や洋服などを挟み込まないように注意が必要です。
作業場所に対応した吸収缶を選ぶ
出典:amazon
防毒マスクと同じく、吸収缶も作業場所に対応したものを選ぶようにしましょう。短時間で済む簡単な作業に大きな吸収缶を使ってしまうと、作業がしずらく吸収缶が邪魔に感じることもあります。
また、有毒ガスの種類は絶対に間違えないようにして下さい。発生する有毒ガスにそれぞれあった吸収缶をしっかりと選ぶ必要があり、間違えた吸収缶を使用すると効果がなく、防毒マスクの意味がなくなってしまいます。また、重大な事故につながる可能性があります。
ケースや専用の倉庫に入れて保管する
防毒マスクを使用した後は、取扱説明書に従って手入れを行います。その後、直射日光が当たらないケースの中や、専用の保管場所で保管して下さい。防毒マスクと吸収缶の保管方法は、一般のマスクに比べてデリケートです。合わせて吸収缶の使用期限もチェックが必要です。
もし、防毒マスクが破損などをしてしまっている場合は、たとえ小さな破損でも防毒マスクを廃棄するようにしましょう。その小さな傷が次回使用時に重大な事故を引き起こしてしまうかもしれません。
また、一度使用した吸収缶はたとえ短時間使用しただけでも、次回の使用に不具合が出る可能性があるため、「もう一度くらい使えるかもしれない」などと考えずに必ず廃棄し、その際付着した有害物質などが外に漏れないように、しっかりと密封した状態で廃棄するようにしましょう。
まとめ
防毒マスクについて解説いたしました。いかがでしたでしょうか。防毒マスクは利用するシーンや場所、用途に合わせて選ぶことが重要です。毎回別のものを購入が手間と考えたり、保管するのに邪魔になるといったことを考えて、同じものを使いまわしてしまうのもNGです。
防毒マスクの使用方法を間違えると、命に関わる危険な事故が起こる可能性もあります。安全に使えるよう、保管方法や使用期限にも注意してくださいね。