釘や杭打ちなどの大工工具にかかせないハンマー。トンカチや金槌、玄能とも呼ばれ、一家にひとつはある工具ではないでしょうか。また、メーカーでは、土牛やヴェッセル、高儀などが人気で非常に多くの種類があり、素材・形状・用途・重さなどによって大別されています。
今回は用途に合わせたハンマーの選び方とおすすめの人気ハンマーを10点ご紹介します。DIYにぴったりで女性でも扱いやすい軽量タイプやゴムや樹脂製の商品もご紹介するので是非参考にしてみてくださいね。
目次この記事でおすすめする商品
ハンマーの用途
出典:amazon.co.jp
ハンマーは、釘を使って材料をつなげたり、叩いてはめ込んだり、組み立てたりするときに使います。対象物に向かって上から振り下ろすので、釘や杭をしっかりと打ち込むことが可能です。
加工対象物に傷を付けず打撃を与えたいときには、加工物にあたっても傷になりにくい柔らかめの素材がヘッドに使われたハンマーを選ぶのがおすすめです。
DIY作業などで釘打ちを失敗してしまったときに便利なのが、ヘッドに釘抜き機能が付いたハンマーです。重さも比較的軽く扱いやすいので、女性でも簡単に釘抜き作業が行えます。
ハンマーの種類
ハンマーは約20もの種類があり、そのうち10種類が鉄製です。10種類全てにおいてヘッドの形状が異なっており、その中にはプロの作業目的に合わせた専用ハンマーも存在します。ここでは、広く利用されているものをいくつかご紹介します。
片手ハンマー
出典:amazon.co.jp
特徴的な形状をしているのが片手ハンマーで、ポンドハンマー・ボールハンマーとも呼ばれています。片側は平頭形状、逆側は球状になっており、平頭ではピンの打ち込みや調整などを行い、球状側では刻印の打ち込みや、熱した鉄板の打刻やR曲げなどを行います。
両口玄能(両口ハンマー)
出典:amazon.co.jp
両口タイプには、木の杭などを打つ時に使用する大きめな両口ハンマーと、釘打ちに使用する両口玄能(りょうくちげんのう)があります。ここでは、広く利用されている両口玄能をご紹介します。
両サイドが平らな平頭が両口玄能の特徴で、よく見ると一方は平らですが、もう一方はR状になっています。これは、釘打ちの仕上げで、木材に傷が付かないように工夫されているためです。ヘッドは円柱・四角柱・八角柱などがあり、用途で使い分けます。
ネイルハンマー
出典:amazon.co.jp
ネイルハンマーは、ヨーロッパからやってきたもので片方が釘打ち用、もう片方が釘抜き用です。釘打ち用は丸みがあり、対象物が傷付くのを防ぎます。釘抜き用はテコの原理で釘を抜くので、女性のような力のない方でも簡単に抜くことができます。
樹脂系ハンマー
出典:amazon.co.jp
樹脂系には、ゴムハンマー・プラスチックハンマーがあります。金属製よりも柔らかいですが、強靭な樹脂素材なので割れることもありません。対象物に傷が付きにくいため、木工品製作などに使われます。中には、ゴムとプラスチックのコンビタイプもありますよ。
木製ハンマー(木槌)
出典:amazon.co.jp
木製ハンマーは、樹脂系同様に木材を傷付けないので木工製作に適しています。素材は高強度のブナ・アッシュ・本樫などで、樹脂系より硬度があるため建築現場でも使われます。ヘッドは円柱タイプが一般的ですが、他に板金作業などで使われる角柱タイプもあります。
ショックレスハンマー
出典:amazon.co.jp
ショックレスハンマーには、ヘッド内部に無数の小鋼球が入っています。この球が左右に移動することで、打撃面にかかるエネルギーをアップさせることができます。素材は樹脂なため、対象物を傷付けることもありません。
金属ハンマーは金属の塊を打ち付けるため、その衝撃が手にも掛かりますね。その点、ショックレスハンマーは中の鋼球が打撃反動を吸収してくれるので、手に衝撃が伝わりにくく、長時間作業でも手に負担がかかりません。
ハンマーの正しい使い方
出典:amazon.co.jp
ハンマーの使い方は難しくありませんが、正しく使わないと釘が曲がったまま入ってしまったり、途中で折れ曲がってしまうことがあります。そこで、正しいハンマーの使い方を簡単にご紹介しますね。
仮止めなど、すぐ抜けるように弱く打ちたい時は、ハンマーのヘッド部分を持って打ちましょう。また、強く打ち込む時には、柄の端ギリギリを持って打つと、強い力が加わって上手くいきますよ。
釘打ちでは両口玄能がおすすめで、打撃面を使い分けることによって、木材に傷を付けることなく打ち込めます。使い方は、初めは平らな面を使って釘の3分の2程度を打ち込み、丸みのある面を使って仕上げます。
ハンマーの選び方
ここからは、DIYや家庭用として使えるハンマーの選び方をご紹介します。選び方としては、素材・重さ・用途から商品を絞っていくと、失敗が少ないです。
種類は多いですが、これら3つの選び方から商品を絞っていけば、きっと使いやすいハンマーが見つかりますよ。
素材で選ぶ
打ち込む素材や作業内容によっても適したハンマーやトンカチは異なります。ハンマーの素材を対象物に合わせて選ぶことで組み立てる素材の損傷も防ぐことができます。作業を行う前には必ずハンマーと対象物の素材を確認しましょう。
鉄製
高強度なため鉄工作業でも使われる鉄製の片手タイプは、平頭で釘打ちができるほか、丸頭で鉄板のR曲げもできます。両口タイプは平ら面と丸面の違いがあり、丸面で仕上げ打ちをすれば木材を傷めずに仕上げられます。
アルミ製
鉄製は重量があり錆びることもありますが、アルミ製のハンマーは、鉄製よりも軽量で錆びに強く、耐久性にも優れています。金属に触れてもスパークしにくく、対象物がアルミニウムでも使えます。
ゴム製
出典:amazon.co.jp
ゴム製やプラスチック製は、素材が柔らかいため加工物に傷がつきにくく、木工製品の組立にピッタリです。また、打ち損じても大ケガになりにくいです。ヘッドは消耗しますが、ほとんどの商品がヘッド交換が可能なので、長く使うことができます。
重さで選ぶ
出典:amazon.co.jp
ハンマーの重さは「g=グラム」や、「lb=ポンド」で表されます。ポンドとは質量の単位で、1ポンド=450gです。商品情報に「重さ:1ポンド」などと記されていたら、それは重さ450gを示しています。
1ポンドくらいならば片手で持つことも可能で、重みもあるので釘をしっかり打ち込めます。ただ女性の場合は、長時間使うと腕が疲れてくる重さです。ですので、女性は225g~375gくらいが良いでしょう。
商品の中には、100g以下のミ二サイズハンマーもありますよ。通常サイズのハンマーでは、力が入り過ぎてうまく打てない、細い釘などの打ち込みに便利です。軽量でコンパクトなので携帯用にピッタリです。
用途で選ぶ
用途によっても選ぶハンマーは異なります。用途に合わせたハンマーやトンカチを選び、作業効率のアップにつなげてくださいね。
釘打ち作業には
出典:amazon.co.jp
釘打ち作業では、片手ハンマーや両口玄能がおすすめです。釘打ち以外に鉄板のR曲げも行うなら片手、釘打ちメインなら両口玄能がいいですよ。釘打ちに慣れておらず打ち損じる可能性がある場合には、片側に釘抜きが付いたネールタハンマーを選ぶと安心です。
木工製品の組み立てには
木工製品の組立などの軽作業には、ゴム・プラスチック・木製ハンマーがおすすめです。金属製よりも素材が柔らかく、木材に傷を付けることがありません。また、スパークも発生しないので自動車・機械部品作業にも適しています。
木製ハンマーは、素材に強度のある木を使っています。そのため、ゴム・プラスチック製よりも強度があり、DIYはもちろん板金や建築現場でも活躍しています。大きさも様々で、300~400mm程度のサイズが使いやすいですよ。
ハンマーのおすすめ人気ランキング10選
ここからは、ハンマーのおすすめ商品を10点ご紹介してきますね。今回は、家庭でも使いやすい商品をピックアップしました。
Amazonの売れ筋ランキングで上位にランクインした商品を中心にご紹介していますので、選び方の参考にしていただけるとうれしいです。
1位 ストロングツール 2WAYハンマー 30mm 02406
重量:322g
材質:ヘッド 樹脂(黄)・ゴム(黒)/柄 スチール
タイプ:コンビタイプ
ゴムとプラスチックが1つになったコンビハンマー
「イチネンミツトモ」という工具メーカーのブランド、ストロングツールシリーズのハンマーです。ヘッド幅は30mmと小さめで、重さも322g程度ですので、女性でも長時間使うことができます。
ヘッドは、プラスチック(黄色)とゴム(黒色)で、加工物ごとに使い分けができて便利です。柄は、完全熱処理スチールパイプとなっており、強度・耐久性もバッチリです。グリップは、素材と形状にこだわっているので滑りにくいですよ。
木工品製作や家具の組立のとき、木材に傷を付けたくない方、軟素材ヘッドでお手頃価格のものを探している方に、この商品をおすすめします。
2位 ユーイング ネールハンマー 225g
重量:400g
材質:炭素鋼
タイプ:ネールタイプ
釘抜き付きだから打ち損じても大丈夫
釘抜きが付いたネールハンマーで、全長275mm・重さ400gの使いやすいサイズです。
素材は炭素鋼を使用しており、強度と耐久性に優れています。このハンマーの打撃面は平らなので、これで仕上げると木材を傷付けてしまいます。そのため、仕上げは、両口玄能や片手ハンマーで行ってくださいね。
釘抜きは、テコの原理を利用するので軽い力で抜くことができます。DIYデビューしたばかりで釘打ちに自信のない方に、ぜひおすすめしたい商品です。
3位 ベッセル プラスチックハンマー No.70-1LB
重量:450g(1ポンド)
材質:ヘッド 塩化ビニール/柄 天然木
タイプ:プラスチックタイプ
ヘッドは差替え式だから長く使える
有名工具メーカー「ベッセル」のプラスチックハンマーで、全長約300mm・重さ1ポンド(450g)と、程よい重量感と長さのある商品です。
ヘッド中央部分は金属でできていますが、打撃部はプラスチックです。プラスチック製は、長く使っているとヘッド部分が消耗してきますが、この商品は交換式ですので長く使っていただけます。
対象物に傷を付けず釘が打ち込めるハンマーを探している方、交換ヘッドが販売されているプラスチックハンマーを探している方などに、この商品をおすすめしたいです。
4位 GREATTOOL ゴムハンマー 16オンス
重量:522g(ヘッド:約454g)
材質:ヘッド ゴム/柄 天然木
タイプ:ゴムタイプ
幅広ゴムヘッドで木製品の組立にピッタリ
加工物に傷が付きにくいゴム製ヘッドのハンマーです。重さ16オンス(約454g)の、重量感あるヘッドが付いています。軟素材のゴム製ですが、径が大きく重みもあるので、木材への傷を抑えながら作業が行えます。
主に家具作りや、木製品の組立などに適したハンマーで、お子さんの工作にも使えますよ。ただし、お子さんには重いので、打ち損じてケガをしないためにも、目の届く場所で使わせてくださいね。
お子さんも使える家庭用ハンマーが欲しい方、木製品の組立がメインで傷を付けずに使えるハンマーを探している方に、この商品はおすすめしたいですよ。
5位 長谷伸ハンマー コンビハンマー ゴム&プラ
重量:295g
材質:ヘッド ゴム・プラスチック
タイプ:コンビタイプ
Amazonベストセラー1位に輝いた人気商品
黄色のプラスチックヘッドと、黒色のゴムヘッドが1つになったコンビハンマーで、Amazonのベストセラー1位に輝いた人気商品です。295gととても軽く、500円台から購入できるところも人気理由の1つです。
ヘッドは軟素材なため、長く使っていると徐々に消耗していきます。このハンマーは、ヘッド部分が交換式となっているので、長く使うことができますよ。柄長もあり、端を持って打ち込めば、大きな打撃力を生み出せます。
リーズナブルで長く使える軟素材ハンマーを探している方に、この商品をぜひおすすめしたいです。
6位 藤元 両口玄能 225g
重量:225g
材質:柄 本樫材
タイプ:両口タイプ
本職用でも軽量&リーズナブルでDIY用におすすめ
昔から使われてきた、いわゆる玄能です。職人さん向けの両口タイプですが、225gと軽量なので一般の方でも使えますよ。鍛冶職人の手仕上げで丁寧に作られており、Amazonの売れ筋ランキングでも上位になる人気商品です。
打撃面の焼入れにこだわっており、中央は硬く、フチはやや甘く仕上げられています。柄には、耐久と強度のある樫材を使い、端に向かって幅広くなる形状となっているので、握りやすくしっかり力を入れられます。
軽量の職人向け両口玄能を揃えたい方、長く使える鋼製ハンマーを探している方に、この商品をおすすめいたします。
7位 トネ コンビネーションハンマー BHC-10
重量:535g(ヘッド規格:1ポンド)
材質:ヘッド スチール・ウレタン(黒)/柄 グラスファイバー
タイプ:コンビタイプ
スチールとウレタンの高強度コンビハンマー
工具メーカー「TONE」のコンビハンマーで、全長は300mmです。ヘッド部の重さは1ポンド(=450g)、総重量は535gと重みがあり、一般的なサイズの釘から太い釘まで、しっかりと打ち込めます。
ヘッドはシルバー部分がスチール、黒部分がウレタンでできた2wayタイプで、ウレタン部分は交換式となっています。スチールヘッドの打撃面は丸みを帯びており、対象物に傷を付けず作業が行えますよ。
金属素材と樹脂素材のコンビハンマーを探している方、強度があって長期使用可能なコンビハンマーを求めている方に、この商品をおすすめしたいです。
8位 角利産業 龍蔵 両口玄能 375g
重量:500g(ヘッド 375g)
材質:ヘッド 炭素鋼/柄 天然木
タイプ:両口タイプ
程よい重さで太い釘もしっかり打てる
新潟県燕市の大工道具メーカー「角利産業」の両口玄能です。この商品は、ヘッド部が375g、総重量が500gと程よい重さがあります。また、全長は336mmと若干長めなとなっており、太い釘もしっかり打ち込めます。
ヘッドには炭素鋼が使われており、強度・耐久性もバッチリですよ。打撃面は、片方が平ら、もう片方が丸みを帯びた仕様ですので、木材に傷を付けることなく釘打ちが行えます。
大工も愛用する重めの両口玄能を探している方、信頼・実績のあるメーカーの両口玄能を揃えたい方などにをおすすめです。
9位 土牛 八角玄能 450g
重量:540g(ヘッド部:450g)
タイプ:八角型両口ハンマー
人気大工道具メーカーの玄能でしっかり打てる
大工さんも愛用する工具メーカー「土牛」の両口玄能です。ヘッド部分だけで450gあり、総重量は540gとしっかり重みを感じられるサイズです。
両口玄能は、丸型や四角型が多いですが、この商品は八角型で通常の釘打ちに加え、側面からの横打ちもできますよ。ヘッドが光っているのは、東日本で主流の磨き仕上げ加工が施されているからです。
側面からの横打ちができる多機能な両口玄能を探している方、大工さんからの信頼が厚いメーカーの八角型を求めている方に、ぜひおすすめしたい商品です。
10位 高儀 GISUKE ショックレスハンマー No.45
重量:560g
材質:ヘッド 合成ラバー&金属球粒子/柄 ネオプレン
タイプ:ショックレスタイプ
ショックレスタイプだから強力打撃でも痛くない
ツールメーカー「高儀」のショックレスハンマーです。ヘッドは合成ラバー素材で、主に家具など、木製品の組立で活躍してくれます。
重量は560gとしっかりしているので、打ち込み時の衝撃が心配ですね。グリップ内には小さい金属がたくさん詰め込まれており、この球が打ち込み時の衝撃を吸収してくれます。ですので、長く使っても手が痛くなりにくいです。
女性でも扱いやすいハンマーを探している方、扱いやすいサイズのショックレスハンマーを探している方などに、この商品はおすすめですよ。
ストロングツール 2WAYハンマー 02…… 295円 ユーイング ネールハンマー 583円 ベッセル プラスチックハンマー No…… 904円 GREATTOOL ゴムハンマー16オンス 278円 長谷伸ハンマー コンビハンマー 391円 藤元 両口玄能 1,016円 トネ コンビネーションハンマー BH…… 1,800円 角利産業 龍蔵 両口玄能 375g 1,351円 土牛 八角玄能 450g 1,244円 高儀 GISUKE ショックレスハンマー…… 1,250円おすすめの商品一覧
製品 最安値 評価 リンク 3.8 4 4.57 3.85 4 4.4 4.84 5
まとめ
いかがでしたでしょうか?ハンマーの種類はとても多く、作業目的に適したものでないと扱いにくいです。
こちらでご紹介した、選び方とおすすめ商品を参考にしていただき、自分のニーズに合った使いやすいハンマーを見つけてくださいね。