海鮮の魅力、再発見。
魚をもっと楽しむ暮らしへ
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朝の食卓でじんわりと広がる焼き魚の香ばしさ。湯気の立つ味噌汁に、炊きたてのごはん。まるで、子どものころの実家の朝のような朝ごはんには、どこか懐かしくて、安心できる力があります。
けれど、気づけば今の暮らしは、慌ただしく過ぎていく毎日。朝はパンとコーヒーで済ませて、夜はお惣菜や外食が続いてしまうことも。
焼くだけ、煮るだけのシンプルな調理でも、魚はちゃんとおいしくて、体にやさしい。難しく考えなくて大丈夫。できるところから、少しずつ。今日の献立に魚をひとつ加えるだけで、暮らしのリズムが、ふっと整いはじめるかもしれません。
海鮮のお取り寄せ商品をチェック減りゆく魚の消費と、その背景


かつて日本は「魚の国」と呼ばれるほど、魚を食べる文化が生活の中心にありました。春には桜鯛、夏にはアジ、秋にはサンマ、冬にはブリやタラ…。季節の移ろいとともに旬を楽しむ、日本ならではの食卓。
香ばしく焼き上げた魚の香りが台所に広がり、白いごはんと一緒に、家族の会話がぽつぽつと始まる——。そんな風景は、どこか懐かしく、今でも心の奥に残っている方も多いのではないでしょうか。
ところが近年、そのような魚を中心とした食卓は少しずつ姿を消しつつあります。農林水産省のデータによると、日本の家庭における魚介類の年間購入量は、過去20年で大きく減少。その間、私たちの食生活や暮らし方も、大きく様変わりしてきました。

その背景にあるのは、まず「食の多様化」です。グラタンやパスタ、ハンバーグにカレーライス。洋風のメニューが日常に定着し、魚よりも肉を中心とした食事が増えてきました。
特に若年層の家庭では、調理がしやすく、味付けの自由度も高い肉料理の人気が高まっています。「子どもが魚を食べたがらなくて」「骨が気になるって言われちゃって」——そんな声、周囲でもよく耳にしませんか?
また、共働き世帯の増加によって、日々の食事には“スピード感”や“手軽さ”が求められるようになりました。魚料理はどうしても「下処理が面倒」「焼くと匂いが残る」「焼き加減がむずかしい」といったハードルがあり、調理の手間や洗い物のことを考えると、つい冷凍食品やお惣菜に頼ってしまうこともあるでしょう。とくに忙しい平日の夜は、「今日は手軽に済ませたい」と思うのも自然なことです。

さらにもう一つの要因として挙げられるのが、外食における魚離れです。レストランやファストフード店、コンビニのメニューを見ても、肉料理がメインになっていることが多く、魚料理は脇役や限定メニューにとどまっていることもしばしば。「外でも魚が食べられない」「家でも作らない」となると、魚を口にする機会そのものが減ってしまうのは当然の流れかもしれません。
でも、そんな今だからこそ、「魚のある暮らし」に目を向けてみませんか?最近では、魚の持つ栄養価の高さに改めて注目が集まっています。たとえば、青魚に豊富に含まれるDHAやEPAは、血液をサラサラに保ち、脳の働きを助けてくれると言われています。また、たんぱく質やビタミンD、カルシウムなど、健康維持に欠かせない栄養素も豊富。なかでも、女性に不足しがちな鉄やビタミンB群を含む種類も多く、年齢を重ねるほど、意識して取り入れたい食材でもあります。
「最近、なんとなく体が重い」「疲れやすくなってきたかも」そんな時、食事の内容を少しだけ見直すことで、からだがスッと整う感覚を味わえることもあります。特別な料理でなくても、焼き魚と味噌汁、ぬか漬けにごはん。そんな素朴な献立が、実はからだにやさしい“ごちそう”だったりするのです。
魚が遠ざかっていた理由を知ることは、もう一度、魚を暮らしに取り入れるきっかけになるはず。手間をかけずに楽しめるレシピや、下処理不要の便利な魚介商品も増えたいまこそ、魚との距離を縮めてみませんか?それは健康のためだけでなく、自分自身と丁寧に向き合う暮らし方のひとつ。“魚のある日常”が、今日のわたしをちょっと整えてくれるヒントになりそうです。
海鮮のお取り寄せ商品をチェック世界で進む「魚食」へのシフト


日本では魚の消費量が減少していると言われていますが、実はその一方で、世界全体では「魚を食べる暮らし」が見直され、再び注目を集めているのをご存じでしょうか。
とくにアジア諸国やヨーロッパでは、魚が持つ「ヘルシーなたんぱく源」としての価値が再評価され、食生活に積極的に取り入れられるようになってきています。また最近では、アメリカやカナダといった欧米圏でも、肉中心の食事から魚や野菜中心のメニューへと、少しずつシフトする動きが見られるようになりました。
その背景には、健康志向の高まりだけでなく、“日本食ブーム”の存在も大きく関わっています。
世界中に広がる「和食」の魅力
和食がユネスコの無形文化遺産に登録された2013年以降、「SUSHI」や「RAMEN」といった日本料理が世界中で親しまれるようになりました。なかでも魚を使ったメニューは、和食を象徴する料理のひとつ。お寿司や刺身、焼き魚、煮付け、うなぎなど、どれも魚の美味しさを活かした品ばかりです。
こうした日本の魚料理が各国の食卓に根付きはじめているのは、レストランの増加にも理由があります。現在、海外には数多くの日本食レストランがあり、日本人だけでなく現地の方々にも日常的に利用されるようになりました。
近年では、日本で修業した外国人のシェフたちが自国で和食店をオープンし、魚のさばき方やだしの取り方など、日本ならではの調理法を広めている例も増えています。結果として、「魚を調理すること」へのハードルが下がり、家庭でも魚料理が親しまれるようになってきたのです。

インバウンドの力で“魚好き”が世界中に
さらに、訪日外国人観光客の増加も、世界の魚食文化に大きな影響を与えています。
観光で日本を訪れた外国人の多くは、「本場のお寿司が忘れられない」「海鮮丼の美味しさに驚いた」といった感動を持ち帰ります。新鮮な魚介類を、丁寧に調理し、美しく盛りつける日本の食文化に触れたことで、「もっと魚を食べたい」と思う人が増えているのです。
そしてその体験は、旅の思い出にとどまらず、帰国後の食生活にも変化をもたらします。実際に、「日本で食べた味を再現したい」「自分でも魚を調理してみたい」と感じ、魚料理を取り入れるようになったという声も聞かれます。
こうした“旅をきっかけにした食の変化”は、単なるブームではなく、文化として少しずつ根づいていく可能性を秘めています。
「魚離れ」が進む日本。けれど、世界では…
このように、世界では「魚を食べること」が新しいライフスタイルとして受け入れられつつあります。魚は、肉よりも脂肪が少なく、良質なたんぱく質やオメガ3脂肪酸、ビタミンDなど、私たちのからだにうれしい栄養素がたっぷり。そんな魚を、日々の暮らしに取り入れていこうとする動きが広がっているのです。
一方、日本では魚が少しずつ食卓から遠のいている現状があります。 けれど、この世界的な魚食ブームを見ると、改めて「魚のある暮らし」の魅力に気づかされるのではないでしょうか。
次に食材を選ぶとき、「今日は、魚にしてみようかな」と思えるようなきっかけを、日々の中にそっと取り戻してみるのも素敵ですね。
海鮮のお取り寄せ商品をチェック- 本記事は、au PAY マーケットによって企画・制作されています。各店舗へのお問い合わせはご遠慮ください。
- 写真はイメージとなります。
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