Zippoライター各部名称と働き

Zippoライターはとてもタフなライターです。

長い年月をかけて少しずつ改良を加えられた部品の重要な働きと呼び名を知ることは、Zippoライフをもっと楽しくします

Zippoライター分解図

分解図

1.ケース

ZIPPOライターのガワの部分。中にインサイドケースを入れることによって ZIPPOが機能する。材質は真ちゅう、銀、銅、チタンなどのバリエーションがある。ボトムケースとリッド(キャップ)がヒンジによって繋がれている。また、表面には様々なメッキや装飾が施され、無数に種類が存在することが ZIPPOの魅力のひとつになっている。

2.インサイドユニット

ZIPPOライターの中身に収まっている。スチール製。インサイドケースとフリント、ウィック、ホイールなどの部品が一体となっている物を指す。インサイドケース外側には下部にせり上がり防止の為の出っ張りがある。モデルによってはこの出っ張りが無い物や、ローズゴールド仕上げのものもある。

3.カム

キャップ(蓋の部分)を支持している部品。板バネ状のカム・スプリングと一体になり、インサイドケースにリベットで組み付けされている。ライター開閉時の‘カキン’という音はカムがキャップの裏側に当たることによって起こる。

4.チムニー

インサイドユニットの上部にあるウィック(芯)を覆う防風ガード。片側8個の全部で16の通気口がある。ZIPPOライターならではの耐風性の強さはこのパーツが機能している為。

5.フリント・ホイール

着火する際指で回転させる円筒状の部品。リベットで固定される。フリントと接するヤスリの部分は網の目状の目立てになっており、これによりフリントが片減りすることなく大きな火花を出せる。 1946年に改良され現在の形状となり、のべ73000回の発火が可能。

6.ヒンジ

ケースの上部(トップ)と下部(ボトム)を繋ぐ蝶番。幾度も改良を重ね、現在ではスタンダードなレギュラータイプで5連形状に。1941レプリカモデルでは4連形状となっている。また、ライターを開閉するときは必ずインナーを入れた状態で行うこと。インナーが無い状態で開閉すると、ヒンジに横方向の力がかかり破損する場合がある為。気をつけないと壊れやすい部分でもある。

7.フリントスプリング

スプリングと一体になった下部のネジ部分を締め込むことによってフリントをフリントホイールに押しつけている。フリントが摩擦により減ってきてもスプリングの弾力によりホイールの空回りなどの悪影響をうけずに済む。安定した火花を散らす為に不可欠な部品。

8.フリント

発火石。2.5mm程の小さな部品でホイールとの摩擦で火花を出す。消耗品の為交換する必要があるが、ヘビーな使い方をする人でも1ヶ月以上の耐摩耗性がある。通常であれば交換時期は”忘れた頃にやってくる”。交換のサインはホイールが堅くて回らなくなった時。フリントはコンビニでも安価に買えるので無理に回さずにすぐに交換すること。予備に1個か2個インサイドユニットの中のフェルトをめくって入れておくと良い。

9.フェルト・パッド

レーヨンをインサイドケースに詰め込んだ後、ケース内部にセットされる。オイル止めの役割があり、オイルの揮発を最小限にとどめている。

10.ウィック(芯)

インサイドユニットの中のオイルを毛細管現象によって発火石付近まで上げる(芯)の役目をする。。長さは11センチ、グラスファイバーをコイル線で編み込んでいる。長期間使用しているとすすで黒ずんでくるため火が着きにくくなるがピンセット等で5ミリほど引っ張り出して先端を切断すると火が着きやすくなる。また、ウィックが露出している長さによって炎の大きさが調節できるのでお試しあれ。

11.レーヨン

インサイドケース内部に詰め込まれている綿。素材はレーヨンで、オイルを染みこませるためにあり、インサイドケースの中でオイルが暴れるのを防いでいる。

あなたのZippoは何年式?

実はZippoは製造された年月が分かるようになっています。

底部Zippoロゴの横に刻印された数字や記号で判別できます。

しっかり勉強して「これは○○年に作られたZippoだね」
なーんて友達に教えちゃおう!

YEAR 製造年コード
1932 Patent pending
1937 Patent 2032695
1950 Patent 2517191
1955年から57年にかけて製造されたいくつかのライターには製造年が刻まれているようですが、ジッポー社の記録では当時の具体的なコードについては定かではありません。
1957 Full stamp with patent pending
1959 ・・・・ ・・・
1960 ・・・ ・・・
1961 ・・・ ・・
1962 ・・ ・・
1963 ・・
1964
1965
1966 |||| ||||
1967 |||| |||
1968 ||| |||
1969 ||| ||
1970 || ||
1971 ||
1972
1973
1974 //// ////
1975 //// ///
1976 /// ///
1977 /// //
1978 // //
1979 // /
1979年はZIPPO社が誤って刻印した
左1本、右2本  「/ //」
のスラッシュ刻印が存在します。
1980 / /
1981 /
1982 \\\\ \\\\
1983 \\\\ \\\
1984 \\\ \\\
1985 \\\ \\
1986 \\ \\
1986年7月1日以降、製造年はローマ数字、製造月はアルファベット
(A=1月、B=2月・・・L=12月)
1986 G to L ?
1987 A to L ?
1988 A to L ?
1989 A to L ?
1990 A to L ?
1991 A to L ?
1992 A to L ?
1993 A to L ?
1994 A to L ?
1995 A to L ??
1996 A to L ??
1997 A to L ??
1998 A to L ??
1999 A to L ??
2000 B to L ??
2001年よりローマ数字による製造年代表記がアラビア数字に
変更になりました。(2001年=01、2002年=02・・・)
2001 A to L 01
2002 A to L 02
2003 A to L 03
2004 A to L 04
2005 A to L 05
2006 A to L 06
2007 A to L 07
2008 A to L 08
20** A to L ** ※西暦下二桁が刻印されます。

Zippoライターの素材と形状

ジッポ・ライターには様々なバリエーションが存在ます。

基本的な素材と形状を抑えておけば、いままで漠然と眺めていたカタログも違った見方ができるようになります。

ケース形状のバリエーション

現在製造されているZIPPOライターには大まかに分けて6種類のタイプがあります。それぞれに魅力があり、目的や用途に応じて使い分けるのもZIPPOの楽しみ方と言えるのではないでしょうか。

レギュラータイプ

ほとんどのZIPPOライターがこの形をしています。真鍮の本体にクロムメッキが施され、ブラッシュ加工と呼ばれる左右に流れるような研磨後があります。縦長であるにもかかわらずどっしりとした印象を受けます。またある程度光沢を落としてあり、傷が目立ちにくい定番タイプです。

1941レプリカ

ラウンドコーナーモデルと呼ばれるZIPPO社40年代初期の名品の復刻版。四方が丸みを帯びた特徴的なデザインです。ヒンジは4連になっています(レギュラータイプは5連)。今やスタンダードとも言える地位を確立している人気モデルです。

フラットトップビンテージ

その名の通り、トップ(蓋)の上部がフラット(平ら)になったモデルです。創業当時のZIPPOをイメージして作られました。当時ケースはブラスの角材を輪切りにし溶接でヒンジを付けた物で、かなり角張ったモデルでした。また、角の斜線もライターに装飾を施す創業当時の試みでした。

ARMOR(アーマー)

レギュラータイプの1.5倍の厚みを持ち、重さは約70g。ボトムにはAOMORの”A”の刻印があります。外観はレギュラータイプとほとんど変りませんが、重さと開閉音はレギュラータイプにはない魅力があります。

スリムタイプ

通常のレギュラータイプに比べ、2mm薄く、幅約7mm小さいのが特徴です。ヒンジはレギュラータイプと同じ5連。インサイドユニットもスリムタイプ専用の物が入っています。

ケース素材のバリエーション

ZIPPOライターのケースはほとんどが真鍮で出来ています。スチール(鉄)で出来ていると思っていた方も多いのでは?他にも銀や銅など素材を生かした魅力たっぷりのZIPPOがあります。

BRASS(真鍮)製

ほとんどのZIPPOケースにはブラス(真鍮)が使われています。ブラスは銅を主体に亜鉛を混ぜた合金で、固く加工がしやすいのが利点です。過去には、戦時の材料不足からスチール製になったこともありました。普段目にするZIPPOは腐食防止と装飾のためにブラスケースの上にメッキやコーティングを施しています。

SILVER925(スターリングシルバー)製

純度92.5%の銀が使用されています。通常スターリングシルバーモデルと呼ばれます。ZIPPO社創業間もない時期からケース素材として銀のモデルは存在していました。柔らかく、可視光線の90%を反射するという独特の輝きと、重み、手触りが今も昔も人々を引きつける素材です。

COPPER(銅)製 現在製造されていません。

新品時には独特の赤みを持ちますが、使い込むうちに変色します(10円玉を想像すると分りやすいです)ので、使い古した感じを手軽に楽しめることが出来ます。ケース素材のなかでも際立った個性を持っています。

GOLD(金)製

純金と呼ばれる24Kでは柔らかく、ライターのケースに合わないため18K(純度75%),又は14K(純度58%)に落として強度を確保してあります。(日本では14Kは余りなじみがありませんが、アメリカでは10K、14Kは一般的です。)14KのZIPPOケースに一流アーティストが彫刻した芸術品と呼べるモデルも存在します。

TITANIUM(チタン)製現在製造されていません。

2001年にZIPPOケースに採用された素材です。軽量、高強度、不腐食の金属です。従来のライターより12gも軽くなっています。チタンコーティングされた物ではありません。純チタン製ケースなのでボトムに「SOLID TITANIUM」の刻印があります。