ダンジャンフェイ訪問記

シャンパーニュのメゾン「ポール・ダンジャン」の醸造所を訪問しました。
今回は、運営全般を統括しているダンジャン氏に、今でも使用している伝統的な圧搾機や
メゾンのこれまでの歴史などをご説明いただきました。

まずはじめに伝統的な圧搾機を見せていただきました。4000kg入るという現在も使用できるものです。 今でも手動で調整しているそうです。ちなみに収穫期は、ダンジャン氏がここで圧搾の担当を行っているそうです。

こちらでは基本的にはすべてのラインで、いとこや親せきなどの家族の誰かが担当しているそうです。
メゾンとは言っても、ほとんど手造りのような作業を行っています。
畑やブドウ栽培について、その後のシャンパーニュになるまでの醸造や検査、そして販売なども含めてこのダンジャン氏の親類関係で行われているそうです。

さらにこちらの訪問記の下にある動画でもありますが、今回はダンジャン氏にデゴルジュマンを見せていただきました。実際に目の前で見るのは初めてでしたが、やはりかなり危険な作業ですね。
※デゴルジュマンとは、シャンパーニュ製法で必ず行う瓶内二次発酵によって生じた澱を取り除く作業のこと。
デゴルジュマン・ア・ラ・ヴォレといって、これを手作業でやるところを見せていただきました。
まずは、瓶内二次発酵後のボトルの瓶口を凍結させ溜まった澱を固めて蓋を外し、中の発泡したシャンパンの圧力により澱を外へ押し出します。ここの押し出すというのがどちらかというと「飛び出す」に近いので、とても危ないため写真のような中でその作業を行います。
昔はこれを1時間当たり500本くらいのスピードで作業をしていたそうです。

現在ポール・ダンジャンの畑では、自然に配慮し除草剤は一切使用せず常に土造りを意識したリュット・レゾネを行いこの考え方は父や祖父の代から家族の理念として行われているそうです。 シャンパーニュ地方のコート・デ・バール地区にある畑は55haほど所有し、70%をピノ・ノワール、25%シャルドネ、残りの5%はピノ・ムニエととても希少なピノ・ブランを栽培しています。

ポールダンジャンの畑
訪問記動画

今回訪れた、ポール・ダンジャンの醸造所などを動画にまとめましたのでご覧ください。
一部聞き取りにくい個所がありますので、翻訳テキストをお読みいただければと思います。
聞き手:ワインショップソムリエ ネットショップ店長 田中 仕入れ担当セバスチャン