運転に支障をきたす道路の積雪や凍結。そんなときもタイヤチェーンがあると安心です。冬場になるとよく耳にするアイテムですが、スタッドレスタイヤの品質向上でチェーンを巻いたことがない人も増え、装着が簡単なものを探している方も多いのではないでしょうか。
今回はタイヤチェーン選びに迷っている方に向けて、選び方とおすすめ人気商品10選をご紹介します。定番の金属をはじめ、非金属、布、スプレータイプといった様々な種類、また取り付け方や規制、処分ついても解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。
目次この記事でおすすめする商品
タイヤチェーンは必要?規制とは
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チェーンは積雪路や凍結路を安全に走行するためのもの。大雪の際はスタッドレスタイヤを装着していても立ち往生することがあるため、2018年12月より、一部地域で「チェーン装着車以外は通行禁止」という規制も施行されました。
現在、想定されている一部地域とは13ヶ所の区間で、大雪特別警報や大雪に対する緊急発表が行われるような異例の降雪時に実施されます。この場合、スタッドレスタイヤを装着していても、チェーンを着けていなければ通行できません。
チェーン規制が実施される区間以外でも、いつ大雪に見舞われるかはわかりません。普段雪の降らない地域の方も、スキーやスノーボード、田舎への帰省、仕事での移動などでは準備しておくのをおすすめします。
タイヤチェーンの選び方
タイヤチェーンを選ぶ時は、タイヤのサイズ、チェーンの材質と形状、品質をチェックして選びましょう。また、ちょっと変わったスプレー式のタイヤチェーンもご紹介します。
タイヤのサイズに合わせて選ぶ
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チェーン購入の際は、最初にサイズの確認をします。当たり前のことですがサイズが合わなければ装着できませんし、仮にできても十分な働きには期待できません。
タイヤのサイズは側面に記載されていて、その文字列の最初の4項目をチェックします。それぞれ、タイヤ幅(mm表示)/扁平率(タイヤの断面幅 %)、ラジアル、リム径(ホイール径でタイヤの内径ともいえる・インチ表示)となります。
例えば「245/45 R 18 100 W」の場合、タイヤ幅245mm、扁平率45%、ラジアル構造、リム径18インチとなります。
チェーンの材質で選ぶ
チェーンの材質は、ニッケルモリブデン合金などを利用した金属製チェーン、ゴムや樹脂を利用した非金属製チェーン、さらに布製のタイヤカバーに分かれます。
効きの良さで選ぶなら金属製チェーン
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金属製のメリットは、積雪路、凍結路での効きが他の素材の中で一番な点です。値段も安く、金属の鎖なのでコンパクトに収納できます。
デメリットは、走行時に振動、騒音ともに大きく、乗り心地はイマイチな点。乾燥路ではすぐに切れてしまい、大型車には向きません。また、状況によってはホイールに傷が入る可能性もあります。
静かで乗り心地が良い非金属製チェーン
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極寒の状況下でも強度、耐摩耗を発揮する非金属製チェーン。積雪路や凍結路、乾燥路でも振動と騒音が少なく乗り心地がよいです。乾燥路でも切れにくく、大型車にもおすすめ。また、スパイクピンによりアイスバーでもグリップ力を発揮します。
デメリットは、収納性があまりない点。また、金属製に比べると少し値段が上がる点が挙げられます。
予備として備えたい布製カバー
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布製カバーはポリエステルなどの専用素材から作られています。メリットはまず着脱が簡単であること。さらに布製なので軽く、コンパクトにたためるため収納にも便利です。使用後は水洗いをして乾燥させるといった使い方もできます。
デメリットは寿命の短さ。耐久性はあまり無く、金属製、非金属製のチェーンに比べ使用による性能の劣化は明らかです。予備のカバーとして常備しておく使い方がおすすめです。
チェーンの形状で選ぶ
チェーンの形状を見てみましょう。形状によって性能や特徴が違います。ここでは金属製と非金属製のチェーン形状をそれぞれ2種類ずつご紹介します。
上り坂に強いはしご型
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金属チェーンで、はしごのような形状です。進行方向に対してチェーンが横向きになるため前後方向のグリップ力に優れ、特に上り坂などで力を発揮します。
一方、横滑りしやすいことがデメリットとして挙げられますが、このタイプは安価かつ、チェーンが切れても補修用のクロスチェーンが販売されているのは嬉しいポイントです。
横滑りに強い亀甲型
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タイヤに対して縦に斜めにしっかり巻きついている亀甲型。そのため、はしご型に比べ横滑りにも強く、金属チェーンの主流です。
ただし、はしご型と違い多くは切れた際の補修が難しいため、使い捨てとなります。
装着が簡単な分離型
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分離型は非金属のタイヤチェーン。滑り止め部分がいくつかに分離しているので、簡単に装着できるのが魅力。表面積が少ない分、コンパクトに収納もできます。
しかし、全体を覆うことができないため、次にご紹介するネット型によりも滑り止め効果は劣ります。
滑り止め効果で選ぶならネット型
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こちらも非金属チェーンです。分離型では覆うことができなかったタイヤ全体をしっかり覆うネット型で、高い滑り止め効果を得ることが出来ます。
しかし、装着に力がいり、かさばるため収納には不便な一面も。効果と装着のしやすさを考慮し、自分にとって使いやすいものを選ぶのがよいでしょう。
品質重視ならSマーク認定製品を選んで
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道路の積雪や凍結によって引き起こされる事故の防止に繋がるタイヤチェーン。せっかく購入した商品が、品質の低い安全性に欠けるものでは意味がないですよね。
そこで、JASSA(一般財団法人日本自動車交通安全用品協会)はタイヤチェーンの性能に関する基準を設け、合格品に「S」マークを与えています。このSマーク付きのものを購入すれば、品質や性能に関しては安心です。
購入前に認定の記載があるかどうか確認しておきましょう。
大型車救出用にはワンタッチチェーンを
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大型トラック、バスの緊急脱出用チェーンです。積雪・凍結した坂道などで車輪を取られて動けなくなった場合に、絶大な効果を発揮します。ワンタッチで装着でき、ジャッキアップも不要。大型のトラックドライバーの方にはぜひ持っておいていただきたいアイテムです。
また、通常はタイヤ1本に対しチェーン1本ですが、駆動力を上げたい場合は2本装着するとよいでしょう。
ただし、あくまで緊急用ですので、脱出後の長時間走行は避けましょう。
万が一の備えに!スプレー式タイヤチェーン
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少しタイプが変わりますが、スプレー式のタイヤチェーンもあります。文字通りにタイヤに吹き付けて使用します。
表面に付着させているだけなので走行すれば効果は落ちてきますが、一度の吹き付けで10km程度効果が持続するものもあります。商品によって容量や効果は異なるので、使用の際は持続効果が何kmあるかを確かめましょう。
チェーンと同等の効果は得られませんが、急な積雪ですぐにチェーンが付けられない時の備えとして持っておくにはぴったりです。
タイヤチェーンのおすすめ人気ランキング10選
人気のタイヤチェーンを金属製、非金属製、布製、スプレー式と材質別で順にご紹介します。効果はもちろん、ご自身のカーライフに適したものを見つけてくださいね。
1位 【金属製】スノーチェーン 12mm 金属 亀甲型
チェーンリング:12mm
形状:亀甲型
規格:TUV認証
付属品:補修部品、説明書
ジャッキアップ不要 雪路の脱出に
横滑りしにくい亀甲型です。チェーンのリングサイズを通常の9mmから12mmとし、雪道や凍結路面での安定した運転を実現しています。
工具を使わず、車を動かすこと無く取り付け可能です。取付時間も5分以内でOKです。
2位 【金属製】エフ・イー・シー 金属タイヤチェーン 雪道楽 α2 YA209
付属品:ゴムバンド、ビニール手袋
商品重量:4.18kg
上り坂に強いはしご型チェーン
タイヤにフィットするため回転時の蹴り込みが得やすく、横滑りには強くありませんが、上り坂に効き目を発揮します。
3位 【金属製】SEIKOH タイヤチェーン 亀甲型 KNO30
形状:亀甲型
付属品:補修部品、説明書
商品重量:2.2kg
横滑りに強い亀甲タイプ
ジャッキアップ不要で簡単装着。横滑りしにくいので、カーブも安心です。
コンパクトに収納できる持ち手付きケースに入っていて、取り付けを補助する手袋とゴムバンド付きです。
4位 【金属製】HSK 北海道製鎖 バス・トラック用 ワンタッチチェーン
大型車緊急脱出用チェーン
トラックやバスの緊急脱出用チェーンです。こちらもジャッキアップ不要で簡単に装着できますので、大型車を運転している方は積んでおきたいおすすめの品です。
緊急脱出用の商品ですので、装着後の長時間の仕様は避けましょう。
5位 【非金属製】MASTORE 非金属タイヤチェーン
形状:ネット型
付属品:収納袋、フッカー、軍手付き腕カバー、取扱説明書
商品重量:4.47kg
ゴムバンド不要のロック方式
ジャッキアップ不要の上、ゴムバンドも不要で装着が非常に簡単です。低騒音で静かに走行ができ、振動も少ない乗り心地の良いチェーンです。
6位 【非金属製】スノーチェーン ジャッキアップ不要 取り付け簡単 6pcsセット
チェーンリング:無し
形状:分離型
付属品: ミニスノースコップ、軍手、ツールレンチ、収納バック
女性におすすめ取付簡単チェーン
簡易型のため取り付けが簡単で、力に自信のない方や女性でも楽に装着できます。非金属TPU製なので、振動吸収性に優れ、騒音も抑えられます。
レジャー先での備えに持っておくにもおすすめです。
7位 【非金属製】Mastore タイヤチェーン 非金属 QE13
形状:ネット型
付属品:ゴムバンド、専用ハンドル、軍手付き腕カバー、専用収納バック、日本語取扱説明書
簡単装着できる軽自動車スノーチェーン
非金属TPU製、タイヤの80%を覆っているので、低振動、低騒音で走行できます。車両移動、ジャッキアップも不要の簡単装着です。
8位 【非金属製】Yeti SWITZERLAND 7309
商品重量:7.71kg
世界で認められたスノーネット
スイスで誕生し、日本、ドイツ、アメリカなど19カ国で認可されている特許品です。また、JASAA認定品でもあります。取付も簡単で、騒音や振動も極小です。
9位 【布製】GUP スノーグリップテックス 布製タイヤチェーンTX-6
緊急時に役立つ布製タイヤチェーン
表面の毛羽立ちが抵抗を生み出し、雪で滑る路面にも張り付きます。騒音、振動も少なく乗り心地も良いのですが、あくまで緊急脱出用の商品です。
チェーン規制時にはチェーン装着車とみなされない場合も。つけたままでの走行は避けましょう。
10位 【スプレー式】田村将軍堂 スプレーチェーン HTRC2.1
お手軽なスプレー式
積雪路や凍結路でスプレーすることでスリップ防止効果をあげます。スプレー1本で使用出来る量は、2000ccクラス普通車のタイヤ約10~15本相当。効果の目安は20分程度なので、使用時間に合わせて再スプレーしてください。
チェーンがないときのつなぎとしての役割ではありますが、チェーンと同じ効果を得られるわけではないので、規制時は走行できません。
ゴールドストア タイヤチェーン 2,398円 エフ・イー・シー 金属タイヤチェ…… 5,908円 SEIKOH タイヤチェーン 2,980円 HSK 北海道製鎖 ワンタッチチェー…… 9,900円 MASTORE 非金属タイヤチェーン 6,399円 Dinsam Top タイヤチェーン 6pcsセ…… 6,799円 Mastore タイヤチェーン QE13 10,980円 Yeti SWITZERLAND 7309 23,600円 GUP 布製タイヤチェーン TX-6 6,101円 田村将軍堂 スプレーチェーン HTRC…… 1,302円おすすめの商品一覧
製品 最安値 評価 リンク 3.7 3 3.4 2.2 3.5 3.1 3.89 3.2
材質ごとの取り付け方を確認
タイヤチェーンを今まで一度も付けたことがないという方は意外と多いのではないでしょうか。運転中にチェーン装着の必要に迫られた時は、同乗者がいなければ自分一人で付けなければなりません。
ここでは、おおまかな取り付け例の解説をします。また、各種チェーンとも前輪駆動(FF)は前輪に、後輪駆動(FR)は後輪に取り付けます。4WDの場合は御乗りの自動車の取扱説明書でご確認ください。
金属チェーンの取り付け
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まずはタイヤに上からチェーンを被せます。縦と横の接続部にあるコマの折り返しがタイヤ側では無く、接地側に来るようにしましょう。間違えるとパンクを招く恐れがあるので注意が必要です。
前輪への取り付けの場合、右タイヤは右に、左タイヤは左に目いっぱいハンドルを切り隙間を作ることで作業しやすくなります。
タイヤの裏側のフックを止め、次に表側のフックを止めます。最後にゴムバンドあるいはスプリングを均等にかけて完成です。
非金属チェーンの取り付け
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スパイクピンを上にしてタイヤの裏側に回し込みます。次にチェーンの両端を持ちタイヤに沿わせながら持ち上げ、上部奥のジョイントを接続。続いて下部手前、上部手前の順でフックを接続します。フックのすべてにゴムバンドをかけて完成です。
金属製より軽く取り付けやすいので、女性にもおすすめです。
布製カバーの取り付け
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もっとも簡単で、布製のキャップをタイヤに被せるようなイメージです。タイヤの上から半分ほど被せ、反対側のタイヤにも同様に被せます。タイヤ半回転分車を移動させ、残りを被せれば完了です。
タイヤ、カバーともに濡れていると、貼りついてしまい扱いにくくなるので注意しましょう。
タイヤチェーンの処分はどうする?
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チェーンは、劣化や車の買い替えによるサイズの不一致、5年の使用期限などで処分するタイミングが訪れます。処分の方法は各自治体によって違いますので、ルールを確認しましょう。
また、カー用品買取をしている店では使用済みのチェーンを買い取ってくれる場合もあります。
オークションなどで出品されている場合もありますが、使用済、未使用にかかわらず経年劣化等で安全性能が懸念されますので、購入者のことを考えると安易に売らないほうがよいでしょう。
まとめ
雪道での事故を防ぎ、命を守るといっても過言ではないタイヤチェーン。普段から寒冷地でスタッドレスタイヤをお使いの方にも、いざという時のために携帯をおすすめします。
日常的に使わない方でも、お出かけ先での急な天候の変更に備えてぜひ用意しておいてくださいね。