エアコンの配管やブレーキパイプのフレアナットを回すために使う、フレアナットレンチ。KTC製やTONE製が有名ですが、工具自体の認知度が低いこともあり、どれを選べばいいのかわからないのではないでしょうか。
そこで今回は、フレアナットレンチの選び方とおすすめ人気商品10選をご紹介します。記事の最後ではセット商品もご紹介しますので、この記事を参考にご自身の目的にあったフレアナットレンチを選びましょう。
目次
この記事でおすすめする商品
フレアナットレンチとは
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フレアナットレンチとは先端が開いているレンチのことで、主に自動車のブレーキパイプやエアコンの配管のナットを外すときに使われます。メガネレンチの一種として扱われていますが、その形状はどちらかというとスパナに近いです。
特に、ブレーキパイプのナットは真鍮製で柔らかいうえに固く締められているため、普通のスパナのように2面接触だとナットをなめてしまう恐れがあります。かといってメガネレンチだと、今度はパイプが邪魔をしてナットを回すことができません。
フレアナットレンチはスパナに近い形状であるにも関わらず、口の形状はメガネレンチに近いため4面接触でナットをホールドします。これにより、ナットをなめることなく回せるので、ブレーキパイプやエアコンの配管を外すときにフレアナットレンチは欠かせません。
フレアナットレンチの選び方
フレアナットレンチの選び方は使用箇所、サイズ、使い方の3つに分けられます。ブレーキパイプのナットは奥まったところやせまいところにあるため、フレアナットレンチの形状やサイズは使用箇所にあわせて選ばなくてはなりません。
また、サイズの違いは力のかけやすさや作業の正確さにも関わります。一般的なレンチだと力のかけやすさを優先して長いものが好まれますが、先ほども述べたようにブレーキパイプ周辺はせまいです。それを考慮したうえでサイズを選んでください。
最後の使い方はフレアナットレンチの機能性に関わる要素です。フレアナットレンチは特殊な用途で使われるため、片方に別の機能を持たせることがあります。そのため、ナットのサイズ違いに対応しやすくするか、別の機能を持たせるかで選びましょう。
使用箇所にあわせた形状で選ぶ
主にレンチの形状はオフセット型とストレート型の2つに分けられます。普通のレンチではオフセット型が一般的ですが、フレアナットレンチは使用箇所に合わせて形状を選ばなくてはなりません。
ただし、エアコンの配管は外に露出しているのでこの限りではありません。この場合はオフセットを使う理由がないので、ストレート型のフレアナットレンチを使いましょう。
くぼんだ場所のナットも締められるオフセット型
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オフセット型はレンチの口の手前に傾斜がついているのが特徴で、この形状のものならくぼんだ位置にあるナットも回せます。フレアナットレンチの場合、傾斜角は15度が一般的でそれ以外の角度のものはあまり見られません。
普通のメガネレンチではオフセットが一般的ですが、ブレーキパイプ周辺のような特殊な環境だと傾斜が邪魔をして、パイプの奥に手を伸ばせない可能性があります。使用状況を考えて適したタイプを選ぶことが大切です。
せまい場所でも届きやすいストレート型
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ストレート型はその名の通り、口の手前に傾斜がついていない直線状のレンチです。くぼんだ箇所のナットは回せませんが、上下左右のスペースがせまい箇所にも届きやすいという性質があります。
基本的にはオフセット型をメインに使い、せまい箇所に手を伸ばす場合はストレート型を使うことになります。可能であるならば両方とも用意しておくと便利です。
サイズで選ぶ
フレアナットレンチにはロングサイズとショートサイズの2つが存在します。普通のレンチの中には超ロングサイズと呼ばれるものがありますが、フレアナットレンチの使用箇所はせまいため、このようなサイズは存在しません。
強い力をかけたいならロングサイズ
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ロングサイズの特徴は、強い力でナットを回せることです。スパナやレンチはテコの原理によってナットを回すため、長ければ長いほど効率的に力を伝えられます。ブレーキパイプのナットは固く締まっているため、力のかけやすさは重要です。
よって、フレアナットレンチを購入する場合は、なるべく、ロングサイズのものを選びましょう。この場合、レンチが届かないリスクよりもナットを中途半端に緩めてしまうリスクの方が高いです。
正確な作業に使うならショートサイズ
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ショートサイズの特徴は、柄が短いため正確な作業が行えることです。また、小さいことでレンチの可動範囲も少なくなるため、せまい環境でもナットを回しやすくなります。
ただし先ほども述べた通り、ナットを中途半端に緩めてしまうことのリスクは高いです。ブレーキパイプに使う場合、あくまでロングサイズをメインに使い、ショートサイズは補助的に使っていきましょう。
使い方にあわせたタイプで選ぶ
フレアナットレンチの種類は両口タイプ、コンビネーションタイプ、首振りタイプの3つに分けられます。これらはサイズ違いに対応するか、別の機能を持たせるか、可動範囲を広げるかによって決めましょう。
サイズの違いに対応するなら両口タイプ
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両口タイプとは、レンチの両側にそれぞれ別の口径のものを採用しているタイプです。これを使えば、ナットの微妙なサイズの違いに対応しやすくなります。ほとんどのフレアナットレンチがこのタイプであるため、特別な目的がない限りはこれを選びましょう。
別の機能を持たせるならコンビネーションタイプ
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コンビネーションタイプは片側にフレアナットレンチ、もう片側にスパナを採用するなど、左右それぞれに別の機能を持たせているのが特徴です。あまり一般的なタイプではないため種類は限られますが、工具としての利便性は増します。
フレアナットレンチの用途は限られるため、両口タイプでは持て余してしまう場合はこちらを選びましょう。
角度を変えるなら首振りタイプ
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首振りタイプのレンチは別名フレックスレンチとも呼ばれており、ナットの位置によって首の角度を自由に変えられるのが特徴です。
たとえば、ブレーキパイプを総交換するとなると、ストレート型のフレアナットレンチですら、はいらない箇所がでてきます。首振りタイプならそういった箇所でも対応できるため、フレアナットの交換を専門にする方はぜひとも1本はもっておきたいタイプです。
【単品】フレアナットレンチのおすすめ人気ランキング8選
まず初めに、単品で販売されているフレアナットレンチをご紹介します。スタンダードなものから首振りのものまでピックアップしたので、この中からご自身の目的にあったフレアナットレンチを探しましょう。
1位 KTC ブレーキパイプ用メガネレンチ MZ10-10X12
二面幅寸法:10×12
角度:15度
オフセット型:
安心のKTC製!抜群の加工精度
KTCは日本で最も有名な工具メーカーの1つです。このメーカーから販売される工具はいずれも高い評価を得ており、それはこのMZ10-10X12も例外ではありません。
シンプルな作りながら抜群の加工精度を誇っており、1度ホールドしたら決してナットをなめることはないといわれています。ブレーキパイプ選びで迷ったときはこの商品を購入しましょう。
2位 KTC ブレーキパイプ用メガネレンチ MZ1-10X12
二面幅寸法:10×12
角度:45度×20度
オフセット型:
計65度の傾斜でくぼんだ部分もしっかり回せる!
KTCのMZ1-10X12はフレアナットレンチには珍しい高傾斜角です。現在、フレアナットレンチの角度は15度が一般的になっているため、高傾斜角のものはあまり良い印象を持たれません。
しかし、KTCはここに独自のオフセット角を用いることにより、ナットに効率的に力を与えられるようにしています。単純なオフセット型の使用感覚に満足できない方は、1度こちらの商品を試してみてはいかがでしょうか。
3位 KTC 首振りブレーキパイプめがねレンチ MZF-10
二面幅寸法:10×10
角度:15度
片側首振りタイプ:
オフセット型 :
片側が首振りタイプであらゆる状況対応可能
KTCのMZF-10は片側に首振り型を、もう片側に12角のフレアナットレンチを採用しています。これにより、狭く入り組んだ箇所のナットを回せるため、特にブレーキパイプを総交換するときにおすすめできる商品です。
4位 旭金属産業 両口フレアーナットレンチ FW1922
二面幅寸法:19×22
角度:15度
オフセット型:
耐久性に定評あり!高いコストパフォーマンス
旭金属産業はスパナやレンチを中心に販売しているメーカーで、デザイン性や工具の耐久性に定評があります。FW1922ではそのデザイン性がネック部分に活かされているため、工具が手にしっかりフィットするのが特徴です。
耐久性も非常に高いので長持ちしやすく、値段以上のコストパフォーマンスを発揮します。1つの工具を長く使いたい方や買い替えるのが手間だという方はこちらの商品を購入しましょう。
5位 イチネンTASCO フレアナットレンチ TA733TA-1
二面幅寸法:5種類
ストレート型:
5種類のサイズからお好きなものを
イチネンTASCOのフレアナットレンチはサイズが5種類用意されているため、ご自分が外そうとしているナットのサイズに合ったものを購入できます。
イチネンTASCOは空調機器メーカーであるため、ここから販売されているものはエアコンのフレアナットを回すのを前提に作られています。エアコン用のフレアナットレンチをお求めの方はこちらの商品を購入しましょう。
6位 Pro-Auto フレアナットギアレンチ 10mm FNG-10
ストレート型 :
片側ギアレンチ :
片側首振りタイプ:
ストレートか首振りかを選択可能!サイズは8種類
ギアレンチとは、レンチをナットから外すことなく緩められる工具で、つまりはラチェットレンチのことを指しています。さらに、この商品はストレート型か首振りかを選べるうえ、サイズも8種類と非常に豊富です。
首振りタイプのラチェットタイプのフレアナットレンチは非常に珍しく、この商品以外には存在しません。せまい場所での作業のストレスを軽減させたい方は、こちらの商品を検討してみてください。
7位 シグネット フレックス フレアナットレンチ 38670
首振りタイプ :
早回し機能付き:
首振りタイプで早回しも可能!
シグネットのフレアナットレンチの特徴は首振りタイプで、なおかつ早回し機能が付いていることです。早回し機能がついているとレンチを抜き差しする必要がなくなるため、特にブレーキパイプのようなせまい環境では重宝します。
8位 TONE フレアナットレンチ HPM26-1012
二面幅寸法:10×12
角度:15度
オフセット型:
プロから初心者まで安心して使える性能!
KTCが主にプロ向けの工具を販売しているのに対し、TONEはプロから初心者まで幅広く使える工具を販売しています。HPM26-1012はそのシンプルな作りから、趣味の一環として工具を使う人たちから支持されている商品です。
【セット商品】フレアナットレンチのおすすめ人気ランキング2選
最後に、セットで販売されているフレアナットレンチをご紹介します。ここではコスパに優れたものと加工精度の高いものをピックアップしました。
1位 P Prettyia スナップオン フレアナットレンチセット
二面幅寸法:6種類
角度:15度
オフセット型:
6本セット:
1本500円未満!圧倒的なコストパフォーマンス
スナップオンのフレアナットレンチセットの特徴は、そのコストパフォーマンスの高さです。1本につき500円未満と他を寄せ付けない安さを誇っており、これを購入すれば一通りのフレアナットレンチがそろいます。
2位 イチネンTASCO TA733TS フレアナットレンチセット(R410A)
二面幅寸法:3種類
角度:15度
ストレート型 :
3本セット:
空調機器メーカーによる高い加工精度
先ほども紹介した通り、イチネンTASCOは空調機器メーカーであるためエアコンのフレアナットを想定したレンチを販売しています。この商品はスナップオンのものと比べると割高ですが、その分加工精度の高さが魅力です。
おすすめの商品一覧
製品 | 最安値 | 評価 | リンク |
---|---|---|---|
KTC ブレーキパイプ用メガネレンチ……
1
|
1,666円 |
4.1 | |
KTC ブレーキパイプ用メガネレンチ……
2
|
1,760円 |
4.3 | |
KTC 首振りブレーキパイプめがねレ……
3
|
3,720円 |
4.3 | |
旭金属産業 両口フレアーナットレ……
4
|
1,237円 |
||
イチネンTASCO フレアナットレンチ……
5
|
1,737円 |
5 | |
Pro-Auto フレアナットギアレンチ ……
6
|
1,405円 |
||
シグネット フレックス フレアナッ……
7
|
3,055円 |
||
TONE フレアナットレンチ HPM26-1012
8
|
1,928円 |
4 | |
P Prettyia スナップオン フレアナ……
9
|
1,960円 |
||
イチネンTASCO TA733TS フレアナッ……
10
|
8,920円 |
まとめ
フレアナットレンチは、使用箇所にあわせて使い分けることが非常に重要です。形状やサイズは必ず確認しておきましょう。
ロングサイズや首振りタイプなど様々な種類があるアイテム。適した商品を選んでスムーズな作業を目指してくださいね。