2050年のメディア(中古品)
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(中古品)
2050年のメディア
【ブランド名】
文藝春秋
進, 下山: author;
【商品説明】
読売、日経、ヤフー、波乱のメディア三国志! 紙かデジタルか? 技術革新かスクープか? 「読売はこのままでは持たんぞ」 2018年正月の読売賀詞交換会。いつも「経営は磐石」と太鼓判を押す渡邉恒雄がその年は違った。「紙の王国」に大きな危機が訪れていた。 分水嶺は2005年に訪れていた。 1995年には存在すらしていなかったヤフー・ジャパン。 そのヤフーは、読売からのニュース提供をうけて、月間224 億PVという巨大プラッットフォームに成長。 危機感を抱いた読売新聞の社長室次長山口寿一(後のグループ本社社長)は、ヤフーに対抗して新聞社が独自のプラットフォームを持つことを思いつく。 日経、朝日に声をかけ、ヤフー包囲網がしかれたかに見えたが・・・。 同じ時期、日本経済新聞社長の杉田亮毅は、無料サイトにみきりをつけ、電子有料版の準備をひそかに進めていた 。 序章 読売はこのままでは持たんぞ 二〇一八年正月の読売賀詞交換会。いつも「経営は磐石」と太鼓判を押す渡邉恒雄がその年は違った。遺言のようだ、と感じた社員もいた。紙の王国に大きな危機が訪れていた。 第一章 最初の異変 「新聞の切り抜きを使った授業はもうできないんです。新聞をとる家庭がもうないから」そう言われて北区で複数の読売の新聞専売店を経営する副田義隆は衝撃をうける。 第二章 中心のないネットワーク 後に「日本のインターネットの父」と呼ばれるようになる慶應義塾大学の村井純は、この技術が、産業のあらゆる分野で変革を起こすようになるとは夢にも思っていなかった。 第三章 青年は荒野をめざす 二〇一六年には読売、朝日、日経を全て足した売上よりも大きな売上をあげるようになるヤフー・ジャパンの設立は、九六年一月のことだった。旧メディアから若者たちが集まる。 第四章 読売を落とせ 激烈さをますポータルサイト同士の競争のなか、「ヨミウリ・オンライン」は喉から手がでるほどほしいコンテンツだった。遅れをとったヤフーの井上雅博はいらだつ。 第五章 ライントピックス訴訟一審 ハイパーリンクというインターネットの最大の発明を使って様々なビジネスが花開く。神戸の小さな会社が始めた「ライントピックス」というサービスもそのひとつだった。 第六章 戦う法務部 守るだけではなく、攻めなくてはだめだ。山口の信念のもと読売法務部は変わっていく。「ライントピックス」訴訟控訴審。グーグルの上陸で掛け金ははねあがる。 第七章 日経は出さない 各社が自社サイトやヤフーで紙面掲載のほぼ全てを見せているなか、日経だけは3割ルールをもうけて制限をしていた。このことがデジタル有料版への重要な布石になる。 第八章 真珠のネックレスのような 二〇〇五年は分水嶺の年だった。ヤフーの売上が一〇〇〇億円を突破し、警戒感を高めた新聞各社は、自分たちがポータルサイトを作ればということを考え始める。 第九章 朝日、日経、読売が連合する 後に「あらたにす」として結実することになる朝日、日経、読売の共通のポータルサイトの案は読売を出発点として、販売協力の話しから始まっている。三社の社長の駆け引き。 第一〇章 「あらたにす」敗れたり 包囲網をしかれたヤフー、必死の巻き返しが始まる。読売には強いメディア戦略局長が誕生。朝日の田仲、日経の長田に責められ、読売の山口は苦渋の立場におかれることになる。 第一一章 アンワイアード インターネットは有線につながないと見ることができなかった。それを移動中でも見ることができるようになる技術が開発されようとしていた。村井純は大きな変化を予測する。 第一二章 イノベーションのジレンマを破る 「大企業は、技術革新によって生まれた新市場に出て行こうとしない」。ハーバード大の教授がとなえた「イノベーターのジレンマ」に読売は囚われ、日経はそれを破ろうとした。 第一三章 日経電子版創刊 「もうひとつの日経をつくる」。有料電子版の開発の責任者だった徳田潔はそれぐらいの難事業だと覚悟していた。いかにイノベーションのジレンマを破り、ゼロの市場にでていったか。 第一四章 内山斉退場 渡邉恒雄が自著で後継者の「本命」と太鼓判を押した内山斉に退場の日がやってくる。 ANYの協調路線が、ドンの拡大路線とあいいれなかったのか? 新しい世代の登場。 第一五章 「清武の乱」異聞 かつて読売には自由闊達に外の人間とつきあい、市井の人々の声を拾う社会部記者の系譜があった。その系譜につながる最後の記者が反乱を起こす。鎮圧の役を担ったのは山口だ。 第一六章 論難する相手を間違っている 無敵の読売グループ法務部に一矢むくいたのが週刊文春編集部の西崎伸彦を書き手とする取材班だった。西崎は、長い裁判闘争の中で、読売は論難する相手を間違えている、と考える。 第一七章 ニューヨーク・タイムズの衝撃 二〇〇八年日本を訪れたタイムズの調査報道記者が放った「新聞は死んでいる」の言葉から六年。社内有志の調査「イノベーション・レポート」が世界の新聞社に衝撃を与える。 第一八章 両腕の経営は可能か? 販売店網を維持しながら、デジタルを追及するということは可能だろうか。社長室長が推進した「読売タブレット」はまさにそのことを目指した。実証実験が始まる。 第一九章 スマホファースト ヤフー・ジャパンもまたパソコンでの成功が、スマホへの対応を遅らせるという「イノベーターのジレンマ」に囚われていた。井上雅博が退陣、宮坂学が一気にスマホへ舵をきる。 第二〇章 ヤフー脱藩 トップページの寡占を利用しヤフーが広告収入の7割から9割をとるビジネスは将来いきずまる。ヤフーの中で、まったく新しいプラットフォーム構想を持つ男が現れる。 第二一章 ノアドット誕生 ヤフー・ニュースのビジネスモデルを根幹から変えようとする「セグンド」の事業はなるか? 脱藩した中?Pが、ヤフーに残った佐藤・高橋とともに、「ノアドット」をつくるまで。 第二二章 疲弊する新聞 新聞の部数が激減し、会費分担金収入が減った新聞協会で、異様な「急進的なる成果主義」が着手される。始末書をとり、降格をし、年収をダウンさせる。多くの職員が辞めていく。 第二三章 未来を子どもにかける 読売は本紙が一〇〇〇万部の大台をきった二〇一〇年、新らしい紙のメディアを創刊する。読売KODOMO新聞。未来の読者を育てるというその願いははたして届くだろうか。 第二四章 未来をデジタルにかける かつて午前一時の降版の時間にむけて全社がまわっていた日経は、電子版の普及とともに変わった。午後一〇時には編集局にはほとんど人がいない。報道の中身も変わっていく。 第二五章 未来をデータにかける ヤフーはまた大きく変わろうとしている。「メディア企業」から「データ企業」へその衣を脱ぎ捨てていく。宮坂学や奥村倫弘など草創期に参加したかつての若者はヤフーを去っていく。 終章 2050年のメディア 読売の山口が郵送してくれた一遍の論文。そこには、新聞の今後を考える意味で重要な示唆があった。新聞社の強固な防衛力となる日刊新聞法。が、それは、変化を縛っていないか?
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2050年のメディア
【ブランド名】
文藝春秋
進, 下山: author;
【商品説明】
読売、日経、ヤフー、波乱のメディア三国志! 紙かデジタルか? 技術革新かスクープか? 「読売はこのままでは持たんぞ」 2018年正月の読売賀詞交換会。いつも「経営は磐石」と太鼓判を押す渡邉恒雄がその年は違った。「紙の王国」に大きな危機が訪れていた。 分水嶺は2005年に訪れていた。 1995年には存在すらしていなかったヤフー・ジャパン。 そのヤフーは、読売からのニュース提供をうけて、月間224 億PVという巨大プラッットフォームに成長。 危機感を抱いた読売新聞の社長室次長山口寿一(後のグループ本社社長)は、ヤフーに対抗して新聞社が独自のプラットフォームを持つことを思いつく。 日経、朝日に声をかけ、ヤフー包囲網がしかれたかに見えたが・・・。 同じ時期、日本経済新聞社長の杉田亮毅は、無料サイトにみきりをつけ、電子有料版の準備をひそかに進めていた 。 序章 読売はこのままでは持たんぞ 二〇一八年正月の読売賀詞交換会。いつも「経営は磐石」と太鼓判を押す渡邉恒雄がその年は違った。遺言のようだ、と感じた社員もいた。紙の王国に大きな危機が訪れていた。 第一章 最初の異変 「新聞の切り抜きを使った授業はもうできないんです。新聞をとる家庭がもうないから」そう言われて北区で複数の読売の新聞専売店を経営する副田義隆は衝撃をうける。 第二章 中心のないネットワーク 後に「日本のインターネットの父」と呼ばれるようになる慶應義塾大学の村井純は、この技術が、産業のあらゆる分野で変革を起こすようになるとは夢にも思っていなかった。 第三章 青年は荒野をめざす 二〇一六年には読売、朝日、日経を全て足した売上よりも大きな売上をあげるようになるヤフー・ジャパンの設立は、九六年一月のことだった。旧メディアから若者たちが集まる。 第四章 読売を落とせ 激烈さをますポータルサイト同士の競争のなか、「ヨミウリ・オンライン」は喉から手がでるほどほしいコンテンツだった。遅れをとったヤフーの井上雅博はいらだつ。 第五章 ライントピックス訴訟一審 ハイパーリンクというインターネットの最大の発明を使って様々なビジネスが花開く。神戸の小さな会社が始めた「ライントピックス」というサービスもそのひとつだった。 第六章 戦う法務部 守るだけではなく、攻めなくてはだめだ。山口の信念のもと読売法務部は変わっていく。「ライントピックス」訴訟控訴審。グーグルの上陸で掛け金ははねあがる。 第七章 日経は出さない 各社が自社サイトやヤフーで紙面掲載のほぼ全てを見せているなか、日経だけは3割ルールをもうけて制限をしていた。このことがデジタル有料版への重要な布石になる。 第八章 真珠のネックレスのような 二〇〇五年は分水嶺の年だった。ヤフーの売上が一〇〇〇億円を突破し、警戒感を高めた新聞各社は、自分たちがポータルサイトを作ればということを考え始める。 第九章 朝日、日経、読売が連合する 後に「あらたにす」として結実することになる朝日、日経、読売の共通のポータルサイトの案は読売を出発点として、販売協力の話しから始まっている。三社の社長の駆け引き。 第一〇章 「あらたにす」敗れたり 包囲網をしかれたヤフー、必死の巻き返しが始まる。読売には強いメディア戦略局長が誕生。朝日の田仲、日経の長田に責められ、読売の山口は苦渋の立場におかれることになる。 第一一章 アンワイアード インターネットは有線につながないと見ることができなかった。それを移動中でも見ることができるようになる技術が開発されようとしていた。村井純は大きな変化を予測する。 第一二章 イノベーションのジレンマを破る 「大企業は、技術革新によって生まれた新市場に出て行こうとしない」。ハーバード大の教授がとなえた「イノベーターのジレンマ」に読売は囚われ、日経はそれを破ろうとした。 第一三章 日経電子版創刊 「もうひとつの日経をつくる」。有料電子版の開発の責任者だった徳田潔はそれぐらいの難事業だと覚悟していた。いかにイノベーションのジレンマを破り、ゼロの市場にでていったか。 第一四章 内山斉退場 渡邉恒雄が自著で後継者の「本命」と太鼓判を押した内山斉に退場の日がやってくる。 ANYの協調路線が、ドンの拡大路線とあいいれなかったのか? 新しい世代の登場。 第一五章 「清武の乱」異聞 かつて読売には自由闊達に外の人間とつきあい、市井の人々の声を拾う社会部記者の系譜があった。その系譜につながる最後の記者が反乱を起こす。鎮圧の役を担ったのは山口だ。 第一六章 論難する相手を間違っている 無敵の読売グループ法務部に一矢むくいたのが週刊文春編集部の西崎伸彦を書き手とする取材班だった。西崎は、長い裁判闘争の中で、読売は論難する相手を間違えている、と考える。 第一七章 ニューヨーク・タイムズの衝撃 二〇〇八年日本を訪れたタイムズの調査報道記者が放った「新聞は死んでいる」の言葉から六年。社内有志の調査「イノベーション・レポート」が世界の新聞社に衝撃を与える。 第一八章 両腕の経営は可能か? 販売店網を維持しながら、デジタルを追及するということは可能だろうか。社長室長が推進した「読売タブレット」はまさにそのことを目指した。実証実験が始まる。 第一九章 スマホファースト ヤフー・ジャパンもまたパソコンでの成功が、スマホへの対応を遅らせるという「イノベーターのジレンマ」に囚われていた。井上雅博が退陣、宮坂学が一気にスマホへ舵をきる。 第二〇章 ヤフー脱藩 トップページの寡占を利用しヤフーが広告収入の7割から9割をとるビジネスは将来いきずまる。ヤフーの中で、まったく新しいプラットフォーム構想を持つ男が現れる。 第二一章 ノアドット誕生 ヤフー・ニュースのビジネスモデルを根幹から変えようとする「セグンド」の事業はなるか? 脱藩した中?Pが、ヤフーに残った佐藤・高橋とともに、「ノアドット」をつくるまで。 第二二章 疲弊する新聞 新聞の部数が激減し、会費分担金収入が減った新聞協会で、異様な「急進的なる成果主義」が着手される。始末書をとり、降格をし、年収をダウンさせる。多くの職員が辞めていく。 第二三章 未来を子どもにかける 読売は本紙が一〇〇〇万部の大台をきった二〇一〇年、新らしい紙のメディアを創刊する。読売KODOMO新聞。未来の読者を育てるというその願いははたして届くだろうか。 第二四章 未来をデジタルにかける かつて午前一時の降版の時間にむけて全社がまわっていた日経は、電子版の普及とともに変わった。午後一〇時には編集局にはほとんど人がいない。報道の中身も変わっていく。 第二五章 未来をデータにかける ヤフーはまた大きく変わろうとしている。「メディア企業」から「データ企業」へその衣を脱ぎ捨てていく。宮坂学や奥村倫弘など草創期に参加したかつての若者はヤフーを去っていく。 終章 2050年のメディア 読売の山口が郵送してくれた一遍の論文。そこには、新聞の今後を考える意味で重要な示唆があった。新聞社の強固な防衛力となる日刊新聞法。が、それは、変化を縛っていないか?
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「読売はこのままでは持たんぞ」
2018年正月の読売賀詞交換会。いつも「経営は磐石」と太鼓判を押す渡邉恒雄がその年は違った。「紙の王国」に大きな危機が訪れていた。
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第一章 最初の異変
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